店舗経営に欠かせないクリンリネス


  クリンリネスはマクドナルドが店舗運営の基本としたQSC(Quality:品質、Service:
  サービス、Cleanliness:清潔感)3つの原則の1つで、今ではほとんどのチェーンがQSCを
  店舗運営の基本としています。

  一般的にクリンリネスは店舗運営(外食産業、カフェ業界、宿泊業、整備業界)において
  「いつもきれいになっている」といった意味で使われています。

  事務所などでは基本動作(12項目)がこれにあたります。

  ■クリンリネス(清潔さ、清潔感)

   ほとんどの若いユーザーや女性客はきれいな店舗や工場を好んで求め、きたない
   お店、よごれた工場を敬遠します。

   これは若いユーザーや女性客に限らず、すべてのユーザーに言えることです。

   今では、クリンリネスが店舗や工場を選ぶ時の基準になっています。

   例えば、一日中、いろいろな型式や大きさの車が出入りし、様々な故障を分解し、
   修理する自動車整備業で「クリンリネス(清潔さや清潔感)が確保されている」とは
   どんな状態を指すのでしょうか?

   いくら朝晩全員で一生懸命に工場内を清掃しても、
   肝心のお客様が見る日中はリフト回りを中心に
   部品や工具が散乱しています。

   入庫がたくさんあって忙しく、盛業中のお店や
   工場ほどクリンリネス確保(常に清潔感あふ
   れる店作り)は難しい問題と言えます。

  □クリンリネスができていない

   1.大切なお客様が来店されても「来客専用駐車場」が設定してなかったり、あっても
     そこには修理車や代車が置きっぱなしになっている

   2.フロントのカウンターの上に、雑然と商品や
     チラシが置いてあるし、待合コーナーの机
     には先客が使った湯飲みが片付けてなか
     ったり、椅子には新聞や雑誌が散らかっている

   3.工場内は全体に暗くて、壁には部品や工具が雑然と掛けてあり、リフト回りには取
     り外した部品、使用中の工具、これから使う部品が所狭しと置いてある

   4.駐車スペースには、完成車、待機車両、代車やサービスカー、個人車両が前向き、
     後向き構わず雑然と置いてある

   5.工場の周囲には、ドラム缶やペール缶、古タイヤにバッテリー、取り外した板金物
     などが未整理のまま、風雨にさらされている

  □峻別

   1.パブリックスペース(お客様スペース)

     お客様専用スペースであり、最高度のクリンリネスを確保し、プライベートスペース
     としての混用を避け、整理整頓、清潔清掃に留意し、お客様に見られることを前提
     としつつ、くつろげるスペース作りをします。

      ・事務室、受付カウンター、商談コーナー、待合スペース、カタログラックや
       部用品展示ショーケース、ポスターボード、社員の執務スペースなど。

   2.プライベートスペース(社員のためのスペース)

     社員が更衣したり、食事や休憩したりするスペースは当然必要です。

     さらに書類や物品の格納庫や会議室などもプライベートスペースになります。

      ・休憩室(昼の食事と休憩、午後の休憩時間にはここでゆっくりと寛ぎ、疲れ
       を取れるような配慮が必要です。)

  □クリンリネス向上維持3つのステップ

   クリンリネス(清潔さや清潔感の維持向上)には整理整頓と清掃の実行が不可欠です。

    1.整理整頓(不要な物を捨てる)

      社内では毎日毎日多くの不要物が発生します。

      ゴミのように誰が見ても「捨てられる」ものばかりではありません。

      廃棄を即断する最も難しい代表は「大物部品のコア」や「補修し再利用可能な板金物」
                     などです。

      あれも必要、これも必要と保管しておくと場所も取られますし、
                     工場内は一層雑然としてしまいます。
      責任者が判断し本当に必要と思われるもの以外は勇気を持って廃棄します。

    2.整理整頓(残した必要な物の置き場所を決める)

       第一ステップで不要な物を捨てたら、第二ステップは、
                         残された必要なものについてお客様から見て心地よく感ずる置きかたと
                         使う社員から最も便利で効率的な場所に配置を決定する。

       従来はとかく社員にとって便利なところに優先配
       置してしまうため、お客様の目からは整理整頓が
       悪いと見えていました。

     3.整理整頓(使ったら必ず元に戻す習慣付け)

       合理的な置き場所を考え決めても、使った社員全員が使用後に必ず元に戻す
       習慣がつかないと、翌日からすぐ乱雑になって整理整頓全体が元の木阿弥と
       なり、ステップ1、2でいくら努力してもクリンリネス状態を保つことはできま
       せん。

       最終的にクリンリネス維持向上にとって「社員のしつけ」が最も重要に
       なります。

  □整理整頓の3ステップ

   どこの工場、店舗でも「朝晩の清掃」は当たり前として実行されています。

   ここではその方法見直しについて考えてみたいと思います。

    1.床をきれいにするだけでは清掃ではない

      多くの工場・店舗の朝晩の清掃方法を見ますと、床の汚れをなくすことが主眼の
      清掃です。

      クリンリネス維持向上を目的とした朝晩の清掃は

      (1)整理整頓3つのステップを基準にして不要な物が新たに発生してないか、決
        められたところにキチンと物は置かれているかをチェックする

      (2)床はもちろん、壁や天井も含め徹底してきれいにすることを意味します。

    2.ストール回りは一台完成ごとに清掃する

      作業を完了したらその都度ストール周辺を清掃することも大切です。

      作業に使った工具や部品、消耗品などを元に戻し、次の作業を行うために清掃
      します。

      床やリフトに油は付着していないか、小さい部品が足元に散乱していないか、作
      業場は汚れていないか、次の作業を安全快適にスピードをもって行う準備でも
      あります。

      事務室内でお客様が帰った都度、応接セット回りを清掃するのも同じです。

      灰皿を洗い、出した湯飲みを片付け、使った読み物などを所定の位置に戻し、
      次のお客様を迎える万全の準備をするのは当たり前のことです。 

    3.汚さない習慣が完成段階

      汚すから清掃が必要になるのです。

      汚さなければ清掃したままの状態が維持できます。

      店舗や事務所のようにお客様が来店されて、そのお客様が汚すような場合に清
      掃は必要ですが、工場のように社員しか使わないところは汚さなければ清掃も
      不要になります。

      全く汚さずに仕事はできないかも知れませんが、クリンリネス維持には、「汚さな
      いような仕事の仕方を身につける段階」が最終段階と言えます。

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