商談(プレゼンテーション)の手順 


  損保代理店、生保営業にとって営業場面で欠かせないプレゼンテーションの進め
  方次第で、成約の成否が決まります。

  場当たりなセールストークからは何も生まれません。   

  プレゼンテーションの進め方を標準化させることで優秀な保険代理店、生保営業マ
  ンと同レベルのプレゼンテーションを可能にします。


 1.商談の目的の提示(問題の提示:アプローチ)

  社長にとっての重要事項とは何でしょう?

  代理店業を営むあなたにとって望むのは、保険が社長にとっての重要事項の上位に
  あって欲しいはずです。

  しかし、残念なことに社長の頭の中の重要事項は、

   1.売り上げ

   2.資金繰り

   3.人事・労務

   4.自分の趣味(ゴルフ、飲み屋のお姉さんのこと)

   5.昼食のこと
      ・
      ・
      ・
      ・
  10.保険

  こんな順位でしょうか。

  この順位を見ても解るように、経営者の頭の
  中にある優先事項に保険はありません。

  このことは誰も同じです。

  人は自分にとっての興味関心ごとしか頭の中にありません。

  ですから、経営者の重要事項である1.売り上げ  2.資金繰り  3.人事・労務

  切り口に、経営者と接点を持つことが法人マーケット攻略には欠かせません。

  ここでは、プレゼンテーションのテーマとして、人事・労務について問題の提示
  (アプローチ)をしてみましょう。

  “企業はヒトなり、リスクもヒトなり”の言葉にもあるように、ヒトは会社にとって絶対
  必要な存在です。

  この矛盾を解決していくために、

   ○労災事故 ⇒ 保険提案に関しては、

    安全作業マニュアル、職長教育、健康診断が最初にあり、社内に
    これらの体制を構築する提案することが先決となります。

    これらの予防策を講じることだけでは、リスクを回避することはできません。

    どんなに対策を講じても事故は起きます。

    ですから、起こったときの対策も講じることが必要となります。

    使用者賠責、傷害保険、休業補償、・・・・・。

   ○自動車事故における運行管理者責任、車両損害 ⇒ 保険提案ならば、
    通勤経路の把握、社有車・マイカー管理規定(運行管理規定、補償内容
    の把握)があり、自動車保険の一括管理へとつなげていきます。

   ○第三者への賠償と事業所外資産の保全 ⇒ 保険提案ならば、

    安全委員会の実施、作業マニュアルの徹底、安全衛生法の周知が
    あり、請賠、PL、建工、土木、組立といった保険につなげていきます。

   ○横領 ⇒ 保険提案ならば、

    身元信用保証書の適正な運用の整備から、身元信用保証保険へと
    つなげていきます。

   ○従業員の死亡、退職 ⇒ 保険提案ならば、

    まず、現在の退職金の原資について経営者に認識してもらいます。
     ・現状での退職準備金がどれだけあるのか?

     ・現状のままなら、どれだけ準備できるのか?

     ・今の方法で退職準備金は足りるのか、それともどれだけ足らなくなるのか?
      (8割以上の企業が退職準備金不足とも言われています)

   退職金規定・慶弔金規定が見直しされておらず、過去のままになっていることの
   問題を提起することが先決です。

   経営者に「退職金の準備を保険で」と言った貯めることを中心の切り口では経営
   者は興味関心を示しません。

   それは日参する多数の保険代理店から同じフレーズを耳にたこができるほど聞い
   ており、経営者からすれば保険の勧誘としか頭に残らないからです。

   プレゼンテーションでは、抱える問題解決の手段として保険があるのであって、
   保険に加入してもらうことが目的ではないことを理解する必要があります。  
          

 2.話の展開の提示【問題の喚起:経営者の抱える問題(ニーズ)を顕在化
   させていく質問】

   経営者にどのような言葉を投げかければ、耳を傾けてくれるかが重要となります。

    ここでは社内規定(就業規則、車両管理)を事例を基に『問題の喚起』をしてみ
    ましょう。

   ○トーク事例:就業規則

    「企業のコンプライアンス(法令遵守)が重要視され、社員・従業員(家族
    も含む)の権利意識が高まっています。」

    「会社の四大トラブルの原因は【不払い残業、採用、休職、解雇】となっており、
    就業規則の内容が企業防衛を含めた内容になっていないことが要因となって
    います。」

    「社長、現在の就業規則はいつ作成されたものですか?」

    「就業規則が原因で、会社が従業員から訴えられている事例が多発していること
    をご存知ですか?」

     *平成20年4月から21年3月までの1年間に全国約300ヵ所の総合労働相談コ
      ーナーに寄せられた相談件数は107万5021件で、初めて100万件を突破
      した。

     *サービス残業:1企業平均約1600万円の残業代不払い
      「会社を守るための対策の仕組みがありますが、・・・」
     
   ○トーク事例:休職のルールづくり

    「社長!御社では従業員さんの休職についての対策を講じていますか?」

    「実際にあった、うつ病を悪用した長期休職の例です。」

    「入社して1年経ちますと「傷病手当金」が出ますが、このことを悪用して働か
    なくても給料の3分の2を18ヶ月もらえてしまいます。」

    「このようなことが発生した場合、社長は放置できますか!?」

    「この問題を解決するための対策がありますが、興味がありますか?」
  
   ○トーク事例:退職金

    「会社の退職金が、今どのくらい貯まっていて、将来どうなるのかはご存知です
    か?」

    「社長、このままですと、10年後に退職金が○○○○万円足らないですよ。」

    「これを解決するための対策を講じませんか?」

   ○トーク事例:車両管理

    「社長、従業員のマイカーによる事故が原因で、会社が使用者責任を問われる
    事例が発生していることをご存知ですか?」

    「下請、孫請の起こした自動車事故で元請である御社が運行供用者責任、使
    用者責任が問われることをご存知ですか」

    「これらを解決するためのの対策を講じませんか」
  
  経営者が抱える問題を認識している(顕在化)ことは少なく、潜在的な問題の方が
  多数を占めます。

  そのためにも、あなたが潜在化された問題を顕在化させ、経営者に気付いてもらう
  ことです。

  上記のトークはほんの一例に過ぎません。
  経営者の興味関心ごとが何かを知るには、“お客様を知る”ことです。
  そのためには情報が必要となります。

 

 3.お客様の心にあるニーズを顕在化させていく質問

   ○トーク事例:規定(就業規則、各種社内規定)についての質問

    「もし、不払い残業、退職金問題、採用、休職、解雇などの問題が発生した場合、
    会社が被る経済損失がどれくらいかご存知ですか」

    「中小企業における個人情報漏洩の平均被害額がいくらくらいかご存知ですか」

   ○トーク事例:休職のルールづくりについての質問

    実際にあった、うつ病を悪用した長期休職の例です。」

    「入社して1年経ちますと「傷病手当金」が出ますが、このことを悪用して働か
    なくても給料の3分の2を18ヶ月もらえてしまいます。」

    「このようなことが発生した場合、会社が
    被る損失・影響を抑える対策を講じません
    か!?」

   ○トーク事例:退職金についての質問

    「ところで社長、御社の退職金の適正原
    資はどのくらい必要かご存知ですか?」

    「自社の退職金原資が今いくらあり、いく
    ら足らないかを早急に調べることが最優
    先です」「次にどう対策を講じていくかを
    ご一緒に考えませんか」 

    ○トーク事例:車両管理についての質問
     「車両管理規定を作るだけでは事故は減り
     ません。

     社内に仕組みをつくることが欠かせません」「御社の車両管理に関する
     仕組みをつくりませんか」 

 4.お客様のニーズの確認

  お客様が抱える問題を顕在化させ、経営者自身に気付いてもらい、必要であることを
  認識させることです。

   ○「多くの中小企業で四大トラブルが原因で、従業員から訴えられているケースが
    発生しており、ある企業ではたいへん大きな問題になっているんです。」
    「御社にとってもこれは他人ごとではない話だと思いますがいかがですか?」

   他社で起きていることが対岸の火事で済まされない事態であることを認識してもらう
   ことです。

   上記トークの「多くの中小企業で四大トラブルが原因で、従業員から訴えられている
   ケースが発生しており」の部分を伝えるべきテーマの内容に変えてみてください。

  これらの事例からお分かりのように、あなたの経営者への提案はリスクマネジメント
  です。    
  提案先企業の抱える問題をあぶり出し、気付いてもらい、解決策の提案をします。

  「絶対この保険がいいですよ」「この保険がお得です」といったトークを営業マンが
  熱心に説明してもお客様は動きません。

  決して保険ありきのプレゼンではないことが理解いただけると思います。

  このような営業のプロセスを踏むと踏まないでは大きな差となって表れてきます。

  営業マン個人に頼ったやり方では、いつまでたっても社内に仕組みをつくることは
  できません。

 

 5.メリットの強調(解決策の提示)

  「…したがって、重要なのは○○という点です」

  「ところが面白いことに、...があるんです。 ...ですから○○という施策を講
  じることが最適な施策になるわけです。」

  メリットの強調は決して保険商品のメリットではなく、お客様にとってのメリット
  です。

  すでにご承知のように、保険のメリットを強調すればするほどお客様は引いてしまい
  ます。

  言い換えるなら、お客様は“売り込みをされている”と感じ取るからです。

  お客様の抱える問題を顕在化(お客様に気付いてもらう)させ、その問題を放置して
  おくと大きな問題に発展すること(ニーズ喚起)、そのために何をすべきか(解決策
  の提示)、事業リスクを全体像で提案する。

   ○事業における問題を解決するための提示

    「予防策+発生時の経済的損失を最小限に抑える」

    (1)予防策

      社員教育(防災、モチベーション、マニュアルの遵守、ロープレ 等々)

      業務改善(役割分担、経営計画の策定、マニュアルの整備、就業規則 等々)

      社内規定(賃金・退職金規定、福利厚生、災害補償、車両管理 等々)
    
    (2)発生時の経済的損失を最小限に抑える保険商品


  (1)、(2)の各テーマを組み合わせ、以下の○○部分をパッケージとしたセールス
  トークを作成し提案します。

  「○○の施策を講じることが、御社を最悪の事態から守る最適な施策になるわ
  けです。」

  「○○を継続的に実行していくための仕組みをつくることが、御社を事業リスクから
  守ります。」 
   
  ここで営業担当者が言葉だけで伝えるだけでなく、セールス(アプローチ)ブック
  により図、写真、グラフといった目に見える形で伝えます。

  保険はあくまでも問題解決の手段であって目的ではありません。

  このことを理解するためにもセールストークをつくり、ロープレを実践し、本番に臨
  んでください。 

 6.購入に対する障害をとりのぞく

  お客さまに何かしら不安が残っているのであれば、その不安を取り除き、明確にする
  ことが大切である。また、不満があるのであれば、改善提案をしなければならない。

   ○購入に対する障害をとりのぞく

    営業マンの一方的な(保険を売るため)セールストークほど成約率を低下させ
    ます。

    お客様にしゃべってもらう割合が8割で、営業マンが話す(質問する)のは2割
    です。

    お客様が決断するためには、決定に至る不安(障害)を取り除かなくなくてはな
    りません。

    不安を取り除かないまま成約してしまうと、結果的に成約後不満を口にしたり、
    途中で解約したりといった状況になりかねません。

    その不安(障害)には

     ・保険料

     ・他の付き合い

     ・あなたに任せてだいじょうぶ?

    これらの不安(障害)要因を潰していくことが重要となります。

    あなたの仕事は説得ではなく、お客様の満足を満たすために抱える不安(障害)
    要因を質問により聞き出すことです。

    そして、それらの不安を解消し、満足する条件を提案することです。 

 7.意思決定のための情報提供(絞り絞込みと緊急性の提示)

  「仮に、来月から週末に実施するとしたら実現が可能だとお考えですか?」

  「御社のような○○業には最適の△△です。」

  「今月中に契約でしたら、中小企業の経営者向け節税・コスト削減を専門にした
  現役税理士のレポートが特典で付いています」
  (特典はお客様の関わる業界に関するレポート、節税、コスト削減 等々)

  ここで考えていただきたいことは、ほとんどの営業マンは、商品の特徴ばかりを
  アピールしたがります。

   ここまでお話したセールスプロセスにおけるトークに、以下の3点を満足させる
   内容を含めなくてはなりません。

    ・その商品、サービスを購入することで、何らかの不安や問題がなくなる
     のだろうか?

    ・その商品、サービスを購入することで、何かいい気分になる事があるの
     だろうか?

    ・そのサービスを受ける事で、何か安心できるような事があるのだろう
     か?

  我々が買っているほぼ全てのものは、感情的な満足感を提供しているのです。

  「人は理屈でものを買うのではなく、感情で買う」ということです。

  お客様は、あなたの商品、サービスを受ける事で、(あるいは持つ事で)どんな感情を
  持つのでしょう? 

 8.クロージング(行動への呼びかけ)

  クロージングは、提案を採用するかしないか、お客さまに決めていただくことです。

  つまり、売り手がお客さまに決断のきっかけを
  提供するステップとなります。 

  しかし、生命保険はニーズが潜在化してお
  り、お客さまが自ら進んで購入する性質の
  商品ではないため、決断しやすいように売り
  手がお客様の「背中を押してあげる」必要が
  あるのです。

  営業の最終目的は、お客様に商品・サービ
  スを購入してもらうことにあります。

  従って、営業のあらゆる行動はこの最後の
  目的に集中しなければならないのです。

  「もし、ご希望であれば、○○は△日までに用意
  できますが、いかがでしょうか?」

   ○先ず一般的な反対、お断りの対処方法について述べます。

     ステップ1:相手の話しを終わりまでひたすら聴く 

     ステップ2:質問をする

       (反応)

        ・始めからお客様が反論を繰り返す

        ・そのうちに自ら反論の答えを出す

     ステップ3:相手に答えさせる

        ・こちらからは答えを絶対に言わず、お客様自ら言わせるよう
         に仕向けること(お客様は自分で言ったのだから納得する)


     ステップ4:念を押す

        ・答えを確認し、念を押して同意を促すようにする


   この様な流れが基本になります。

  ○クロージングのポイント

   結果的にお客様のOKを取り付けるまでには色々な場面が予想されます。

    そこですぐにYESが出ない場合にどのように対処するか考えてみます。

     イ.相手が「無関心」の場合

       相手が気づいていない問題を指摘し、貴方の提案の持っている利点
       で解決出来ることを理解してもらうために、効果的な「限定質問」で相
       手のニーズを見つけ出します。

     ロ.「不審」の場合

       相手はあなたの提案に関心は持っているものの、本当かどうか疑っ
       ている状況です。

       その場合は「利点を再度紹介する」ことです。

       次に利点が正しいことを証明するために「証拠の資料」を提示します。

       その際重要なことは相手に「なるほど」と思わせるような証拠を選ぶ
       ことです。

       そして、再度「利点のより詳しい紹介」を行います。

     ハ.「反論」の場合

       反論に直面すると誰でも戸惑い、つい口先だけで乗り切ろうとしがちです。
       その結果、相手の納得が得られず、商談が不成立に終わることがよくある。
       落ち着いて対処するためにお客様の反論を質問の形で「言い直す」こと
      です。

       いきなり言い返すよりも、相手は自分の意見を真剣に聞いてくれたと感じて
      満足します。

       具体的には

        *ということは…となる可能性があるとご心配なんですね?

      *ということは…効果があるかどうか判らないことが問題なのですね?

      *それでは…では困ると言うことですね? 等

      但しここで注意しなければならないのは、言い直す際にお客様の反論を認める
      様な発言をしてはいけないということです。

      反論を質問の形で言い直した後は、次のように対処します。

      先ず、「誤解」に基づく反論の場合には直接答え、誤解を解き、必要ならば証
      拠を示します。
 
      真の反論の場合には既に受け入れられた他の利点を強調してその反論を最小
      限に食い止めるようにします。

      その際には「限定質問」を使って他の利点を強調するのが効果的です。

      しかし、クロージングはテクニックだけではありません。

      「お客様の考え方そのもの」なのです。

      従って基本的に考え方が違う場合には、強引にクロージングをしても結果
      的にお互い長続き出来る関係にはなりません。

   標準的なクロージング手法

    (1)期限の提示

      「誕生日前ならば保険料は安くて済みますよ」

      「健康状態が良好なうちでないと加入できません」

    (2)プラスαの魅力を提示

      不安の解消
      「自動振替貸付」「保険料の払込免除」「クーリング・オフ」などの、契約
      後に
想定されるリスクの回避方法を説明する。

      ただし、アプローチやヒアリングがうまくいっていない場合、クロージングの
      段階で挽回しようとしてもなかなか成功しません。

      お客さまが提案を採用されるかどうかは、アプローチからヒアリングの段階
      でおおよそ決定されています。

 9.見極め

  プレゼンテーションが人を相手にしている以上、人とは基本的にどのような行動をと
  るのかを知る必要があります。

   即ち、人は聞きたいように聞き
   見たいように見て
   感じたいように感じる 生き物なのです。

   従って、言葉だけで相手を説得出来ると思ったら大きな誤りです。

   プレゼンテーションの最中、お客様のニーズが明確になり、保険商品の利点を
   説明することでかなりお客様が興味(バイイングシグナル)を示して来た場合、
   次のクロージングに入ります。

    バイイングシグナル:セールス中、お客様の示す小さな表情、しぐさ、言
         葉、素振り等による「買い」の現象

     但し、それまでの過程で
      *相手の言っている事を聞かずに一方的に言い負かしてしまう

      *高圧的な話し方でプレッシャーをかける

      *価格競争の泥沼にはまる

     様なことが無いように十分に注意して下さい。

  以下の3点を見極めないと、営業が熱意と
  根性に走り、価格競争に陥ってしまいます。

   ○商品が欲しいこと 

   ○商品を買えるだけの予算をもっている
    こと

   ○今買う意向があること

 

  ○クロージングが成功した場合に行うこと

   (1)他のお客様の紹介をもらうこと

      成約とはお客様が満足したからこそ捺
     印し、保険料を払ってくれるものです。

     即ち、そのお客様の満足度はこの時点
     で最高潮になっているはずです。

     その時を捉えて、そのお客様と同じような
     条件に見合う別のお客様を紹介して貰う
     ようにしましょう。

     出来ればその場ですぐに電話をしてもらうのが理想的なパターンです。

     生保のトップセールスマンは成約直後に3 人の紹介をもらうことを意識してい
     ます。

     紹介顧客がその後どうなったか紹介者に経過報告をすることは言うまでも
     ありません。

     そして万一紹介してもらった相手がダメだった場合は、再度初めの紹介元に
     戻って別の紹介先を依頼してみるのです。

     紹介はめげずに、ひたすらお願いすることです。

     そして、紹介の成否に関わらず必ずお礼状を出すことです。

   (2)保険料の領収について

     クロージングが成功すると申込書に捺印を貰い、同時に保険料を徴収するこ

     とになりますが、保険料の徴収方法(分割払い方式、口座振替方式、会社へ
     の直入金方式、クレジットカード収納方式、コンビニ領収制度)も多様化して
     いるために、お客様の要望に応じて対応しましょう。


   ○見込み客の選別

    プレゼンテーションからクロージングまで一連の流れの中で、なかなか結論を出

    さないお客様がよくいます。

    そのようなケースでは主に以下の点が問題となっています。

      (1)こちら側の問題

       ・相手のニーズを満たすポイントを突いていない

    (2)お客様の問題

       ・現状で十分に満足している

       ・買う理由が理解できない

       ・買いたいけれど金額が折り合わない


   明確なニーズを提案し、提供しようとしている商品が如何にそのニーズを満たして
   いるか説明し、他の代理店ではなく自分を選択することがどれだけ有利になるかを
   納得してもらい、再度アプローチすべきか、断念するかを決定しなければならない
   でしょう。

   また、どんなにお客様のニーズに合致していても、お客様の予算に合わない場合
   は通常成約にはいたりません。
 
   その場合には、「お客様のニーズを100%満たせない」ことを理解していただいた上
   で、別の低価格のプランの提案をするか、保険料の分割払い、または保険料の負
   担を他人へ転嫁するプランの提案でもよいかを検討します。

   何れにしても、成約にいたらない見込み客が本当にこれからも継続してアプローチ
   をかけていくべきお客様か否かについては、自分で納得できる基準でどこかで判断
   することが必要です。


   損保での新規契約の獲得方法は、次の二つに大別されます。

    (1)お客様が未だ加入してない保険のニーズを喚起させ成約する

    (2)顧客が既に他社で加入している保険を切り換えさせて成約する

   あなたは日々の活動の中で、新しいお客様を獲得するときや既契約者への他種目
   販売をするときなど、上記(1)(2)を様々な場面で行っています。

   また、(1)は比較的成約までの期間が短期(半月〜2 ケ月)であることが多く、(2)は
   他社契約の満期を待つため成約までに長期(すぐのこともあれば、3 年4 年に
   なることも)のフォローが必要になります。

   いずれにしても、成約に向けて「見込み客」の絞り込みを行い、ターゲットを決めて
   クロージングをかけていると思います。 

   実際、私たちは「すぐ成果の出ること」「早く結論の出ること」を好むため、初回
   有効面談で良い感触(見込み度が高い)を得た先を「見込み客」として重視
   します。

   見込み客も、A 見込み・B 見込み・C 見込みとランク分けして、見込客一覧表や手
   帳でしっかりと管理しながら、大切にしていきます。

   但し、見込み客の数が少ないと思うように成果が出せないのが現実です。

   見込み客の数を増やすためには、短期決戦だけではなく、時間をかけて見込み度
   をランクアップさせるターゲットも持たねばなりません。


    何度も言うようですが、営業担当者が1人であっても複数人であっても場当たりな
   セールストークを続ける限り、自社(店)にノウハウを構築することは不可能です。

   正しいプレゼンの手順を早急に構築し、活用することで成約率を高めることがで
   きます。

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静岡・愛知県内、東京周辺を中心に中小規模企業の問題解決支援としてマーケティング・業務改善・リスクマネジメント
企業運営に欠かせない3つの仕組みづくりを支援いたします。
経営者にとって重要課題は会社をつぶさないことです。
しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
多くあったことを、私どもは見聞きしております。
少しでも多くの企業が、このような危機に見舞われず、最悪の事態を招く
ことのないよう、私ども専門家集団は事業運営に欠かすことのできない
マーケティング、業務改善、リスクマネジメントについて全力投球で支援
してまいります。

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