営業改革なくして経営改革なし

   
  ■NLP(Neuro Linguistic Programming)

    NLPは神経言語プログラミングを意味します。。

   NLP開発初期では治療法として活用され、今では教育、スポーツ、そしてビジネスの世界
   でも活用されています。

   ビジネスの世界においては、成功者、うまくいってる人の一連の思考や行動をモデル
   化し、それを使ってプログラム化(人間の心理を営業に応用)することで、より営業を
   効果的にするための手法です。

   あなたも営業の場面で何気なく使っていることがあるかもしれませんが、ここで人間の
   心理について一部紹介しておきます。

    ○Foot In The Door Technique(段階的要請法)

     訪問販売員の初歩的な技術の1つです。
     “承諾”を誘導する技術で、容易な行為を行うことに 同意(実行)したならば、その
     後大変な行為も行う可能性があるというものです。

     販売活動でよく使われる技術ですが、販売員は、商品を購入する気持ちのない主
     婦に、最初は「あいさつ だけでも・・・」と玄関に入れてもらえるように頼みます。

    あいさつを受け入れれば(小さな承諾)、 次の機会に商品購入の同意(大きな承諾)
    が得られやすくなります。

    ○ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック

     まず初めに誰もが拒否するような負担の大きな要請をし、一度断らせます。
     その後に、それよりも負担の小さい要請をすると、それが受け入れられやすくな
     るというもの。

     相手が一歩譲ってくれたんだから、こっちも一歩譲らないと悪いかなぁ・・・と思っ
     てしまう。

     これは、日常生活のなかでも、使える方法ではないでしょうか。

     例えば、最初に1万円のお小遣いをくれるようにお願いをして、断られたら、じゃあ
     1000円でいいから・・・。

    ○ハード・トゥ・ゲット・テクニック

     人は「あなただけは特別」に弱い。

     日常生活でも、「あなただから言うんだけどさぁー」とか、「ここだけの話なんだ
     けど」などと使われるが、これによって何か特別な関係が芽生えてしまったように
     錯覚し、相手に対して好意や信頼を寄せてしまう。

    ○デッド・ライン・テクニック

     これは期間を絞り込む(期間限定)ことによって、低価格等の条件を提示し、希
     少性をあおる。

    ○ロー・ボール・テクニック

     相手が認めやすい提案をして、それに承諾したら次々とオプションを要求していく
     方法である。

    ○ランチョンテクニック

     飲食をともにしながら相手と交渉するテクニックを言う。

     料理を楽しみたいという思いから、食事の最中は対立を避けようとするため、要
     望や交渉事が受け入れやすくなる。

    ○ノーセット

     相手(お客様)が必ず「ノー」と答える質問を繰り返し、「反意」を促す手法。

     イエスセットとは正反対の手法だが、目的は同じ。商談をコントロールすることで
     ある。

     商談がはじまる冒頭に3、4回(2回程度では少ない)必ず相手が「ノー」と答える
     質問を繰り返し、そのまま本題に入ると効果的と言われている。

    ○イエスセット

     相手(お客様)が必ず「イエス」と答える質問を繰り返し、「同意」を促す手法。

     商談をコントロールしやすくすることが目的である。

     「ハイ」と手を挙げさせて催眠にかける「催眠商法」と原理は似ている。
   
    ○イエスバット法

     『応酬話法』の代表的なテクニック。

     顧客とコミュニケーションをしている最中、相手の答え・考えが間違っていたり、的
     を外していたりすると、ついつい反射的に抵抗してしまいがちですが、それをグッ
     と我慢し、まずは相手の反応を受け止め(Yes)、柔和に反論し(But)、戦略
     的に交渉を進める方法である。

    ○オープンエンドクエスチョン

     イエス・バット法と同様に、トークテクニックとして代表的な手法である。

     「4W2H」もしくは「5W1H」等の疑問詞を駆使し、質問していくことで相手の
     心の中に潜む問題点や潜在的ニーズを探り当てていく。

     「イエス/ノー」で答えられる質問は極力避けることが重要である。

     オープンクエスチョンはヒアリングの基本であるが、ペーシングなどの技術を活用
     しながら質問を続けないと「尋問」のようになってしまいがちであり、注意したい。

    ○バックトラッキング

     「おうむ返し」のことで、相手の言葉をそのまま流用し、「質問形式」にして返す。

     こうすることで、相手は「イエス」としか返答することができなくなる。

     上司や部下とのコミュニケーションのみならず、お客様や家庭などでも応用できる。

     「……ですね?」「……ですよね?」と確認するように尋ねるのが基本。

    ○アンカリング効果

     最初に示された情報が頭に残り、その後の判断に影響を与えることを言う。

     営業現場で活用するのは「プライシング(価格)」や「集客」のときが多い。

     はじめに提示された数字の印象が基準となってしまうため、衝動買い等を誘発さ
     せることができる。

     重要なのはフレーズで工夫するのではなく、明確な数字で示すことである。
       
    ○ミラーリング

     あたかも相手の鏡(ミラー)となり、体の所作を真似することによって相手とのペー
     スを合わせる手法である。

    ○好意の返報性 

     人は好意を受けられると、それを返したくなるという習性。

     人は自分を肯定的に評価してくれる他人のことを好きになる傾向があります。

    ○スノッブ効果

     「他人とは違うものが欲しい」という心理が作用し、誰でもが簡単に入手できないほ
     ど需要が増し、誰でも簡単に入手できるようになると需要が減少する消費現象。

     ブランド志向、独占欲、優越感などを満たすため、他人と比べて唯一無二であり
     たいという人間の心理的効果で、世の中に使っている人が少なければ少ないほど
     希少性から生じるベネフィットを感じるという効果。

 
    セールスにおいて人の心理状況を知ることは重要なことです。

    しかし、それらに頼りすぎることも賛成しかねます。
   
  ■営業の原点

   営業の原点は、お客様から“選ばれること”です。

   営業は、お客様に商品やサービスを購入してもらうために営業会社にとって重要な活動
   です。

   営業は、「企業の販売活動」「商品の紹介、売り込みをすること」「新しい得意先を開拓
   すること」などと解説されています。

   しかし、「販売する」「売る」「開拓する」といった言葉は、全て、売り手である会社
   (店)が主体となっています。

   また、インターネット等の普及で世の中に情報が溢れ、お客様が持つ情報や知識が、
   時には営業担当者を上回ることさえあるという今の時代は、営業に求められる役割も、
   以前とは変わってきました。

   さらに、購買の主導権は「売り手である企業から、お客様である買い手へ」と完全に
   移っています。

   このような環境の変化の中では、「売る」という行為はもちろん大切ですが、それ以上
   に、「お客様から選ばれる」「お客様が買いたくなる」というような、“お客様の視点に
   立ち”、“お客様を基軸に営業活動そのものを考え・とらえる”ことが重要になっている
   のです。
    
  □お客様の価値観に合わせる

   お客様の価値観は、十人十色であるということ。

   こちらがメリットだと思っているセリングポイント(商品の売りとなる特徴)を勧めて
   も、「私には、それは必要ない」「私は、そこには魅力を感じない」と、あっさり断られ
   るパターンも少なくありません。

   時には、売り手がメリットとして勧めるセリングポイントを、「嫌い」と真っ向から否定
   されることもあります。

   売り手と買い手の視点や価値観が180度異なる事実を理解することです。

   しかし、これも、「商品やサービスを、お客様に買っていただく」という営業・販売の原
   点に立ち返ってみれば、当たり前のことなのです。

   どんなにつまらなく見える商品でも、相手(お客様)にとって価値あるものなら、たとえ
   価格や条件が不釣り合いに見えても、商品は必然的に売れていくものです。

   こう考えていくと、ますます、営業の原点は、「お客様を中心として、相手に求められて
   いるものや価値観を提供すること」だと、実感できるでしょう。

   お客様ごとに異なる価値観に柔軟に合わせていくためには、まず、自社(店)の商品
   やサービスの持つメリットをなるべく数多く見つけて、お客様の価値観にフィットするた
   めの“接点”を増やしていくことが大切です。

   たとえば、自社の商品をボールペンだとすると、「書き味がよい」「インクの色がきれ
   い」「デザインがおしゃれ」「軽い」「価格が手ごろ」「インクの残量が見える」などと
   いう具合にメリットを見つけていきます。

   そして、書き味にこだわるお客様には書き味のよさをPRし、インクの色にこだわる
   お客様には色の美しさをPRすることで、お客様の価値観に合わせることができます。

   このように、自社の商品やサービスの「良いところ(付加価値、売り、強み)」を書き
   出し、日頃気付かないメリットや強みが、意外にたくさんあるものです。

   営業担当者にとっては見慣れた商品かもしれませんが、気持ちを新たにして、少なく
   とも、100個以上の“良いところ”を見つけられるよう観察してみましょう。

   10個しか見つけられないか、それとも100個以上見つけられるかによって、お客様に
   合わせられる接点は、大きく異なってきます。

   また、既に購入済みのお客様から、「何を魅力に感じて自社(店)から購入したか」
   という理由を聞いてみることです。

   さまざまな角度から再度自社商品を客観的に見ることで、営業担当者自身が、ますます
   自社の商品やサービスに自信を持て、好きになるという効果もあります。

   また、自社商品のデメリットや弱みだと思っている部分が、お客様の価値観次第では、
   メリットや強みになる場合もあります。

   先ほどのボールペンの場合でいえば、営業担当者が、「自社のボールペンは価格が
   高くて売りにくい」などと嘆いていたとしても、お客様によっては「高い方が、高級感が
   あってよい」「安物は使わない」という人もいます。

   ですから、営業担当者は、自社商品に合った価値観を持つお客様を見つければよく、
   「安い方がよい」と思っているお客様に無理に勧めて失注したり、クレームになるより、
   よほどよいのです。

   反対に、「ボールペンが軽い」という自社商品のメリットに対して、「軽いと書きにく
   い」「重みのある方がよい」と感じるお客様もいます。

   営業担当者の役割は、お客様と会話しながら、すばやくお客様の価値観を見極め、それ
   に合わせて商談を進めていくことなのです。

  □お客様の価値観を見極めるポイント

   営業担当者の「お客様の価値観の見極め方がわからない」があります。

   最初からお客様の価値観がわかる人はいませんから、まずは、「観察」が大切です。

   お客様の言葉や服装などの持ち物から、「このお客様は何に興味を持ち、何を大切に
   考えていらっしゃるか」を想像してみるのです。
 
   デザインや色、素材から想像してもよいですし、仕事や家族などの話題から、ライフスタ
   イルを想像してみます。

   そして次に、このお客様なら自社商品のどのようなところに魅かれるかを自分で考え、
   提案してみます。

   その提案は、一度でズバリと当てはまることはないかもしれませんが、大切なのは
   その後の観察です。

   自分が提案した商品やサービスに、お客様がどう「反応」するかを見るのです。

   たとえば、「それは、高すぎる」と言われれば、そのお客様の価格感は提案したもの
   より低いため、次はそれを踏まえて提案すればよく、「デザインが派手」と言われれば、
   シンプルな物を提案すればよいわけです。

   これを繰り返すことで、必ず誰でも、お客様にジャストフィットした提案ができます。
   
  ■お客様視点を持つ

   企業とお客様を取り巻く経営環境で何が変わったのかというと、主導権が企業側から
   全部お客様の側に移動したということ以外の
   何ものでもありません。

   主導権が変わった、これに尽きるのです。

   したがって、企業の存在の条件は、お客様に
   喜ばれる経営の実現が鍵になります。

   にも関わらず、お客様に喜ばれないことを、
   たくさんの企業がやっています。

   うっかりすると無視している。

   もしくは、反発を買いながらビジネスをやって
   いる企業の何と多いことでしょう。

   大多数の経営者は全部自社、提供する側に
   軸足を置いているのです。

   そういう観点で考えると、今はビジネスチャンスだらけです。

   すなわち「どうやって売るか」ということから、「どうやってご満足していただけるか」
   という視点に移すだけなのです。

   しかし、99.9パーセントの企業は、どうやって売ろうかと考えているから、全ての業
   種、業態にチャンスがあるのです。

   お客様の視点で、どうやって満足を届けるか、これに全てがかかっています。

   企業が存在し続けるには、どうしたらいいか。

   答えは、ただ一つです。

   それは、「お客様や市場に対して価値を提供すること」です。

   価値というのは満足です。

   だから企業の使命(ミッション)、存在理由というのは、満足を生み出し、提供すること
   です。

   企業が存在し続けるための鍵は何かといえば、「どうやってお客様に喜んでいただく
   か」これに尽きるのです。

   21世紀に入り日本はどう変わっているのか。

   まだ日本は官僚主権国家の社会主義市場経済から完全に抜け出ていません。

   しかし、少しづつですが消費者主権の自由主義市場経済(官主・民従から民主・官従)へ
   と移りつつある。

   こういうふうに考えると非常にわかりやすいと思います。

  □価値を決めるのはお客様

   では、価値とは何でしょうか。

   従来、日本の仕組みというのは、ある意味では企業の側が価値を決めていました。

   かつてよく言われていた言葉に、「昔はいい物を作れば売れたのだけど、最近はいい物を
   作っても売れなくなった」というのがあります。

   ですが、そのいい物というのは誰が決めたのですか。

   あなたでしょう。

   消費者ではありません。

   お客様でもありません。

   「価値を決めるのはお客様です」ということです。

   提供する側ではありません。

   商品もサービスも必ず提供する側と消費する側とがあります。

   購入するところも決まっていて、情報の少ない時代、売る側の論理、規制、仕組みで
   全部動いていたというのはご承知のとおりです。

   ところが今では、世界中から商品やサービスがやってきます。

   これで何が変わったのか、受ける側、すなわち市場や顧客に主導権が移ったということ
   です。

   人も企業もこれがわかっているようでわかっていないのです。

 
   企業というのはそもそも何によって存在できるのでしょうか。

   技術、設備、人でしょうか。

   いろいろあります。

   一番の基本はたった一つ、お客様です。

   お客様という存在があって企業というのは成り立ちます。

   あまりに当たり前です。

   しかし、お客様の要望、期待というものを、企業は本当にわかっているのでしょうか。

   例えば、国内でのわかりやすい例として金融業をとってみましょう。

   つい最近までなぜ窓口が3時に閉まったのでしょうか。なぜローンの相談をするのに、
   休みをとって平日に行かなければいけないのでしょうか。

   簡単です。

   消費者、お客様を無視していたからです。

   これからはどんどん素晴らしい商品、サービスが出てくるでしょうし、全て変わってい
   くでしょう。

   ですから、店舗が住民の来られる所に次々に出ていっています。

   多くの企業で「お客様第一主義」をスローガンにしていますが、本当にどれだけやって
   いるのか。

   それをやらない企業というのはこれからダメになるでしょう。


  □お客様視点を持つ

   価値ある存在企業となるためにはシンプルです。

   お客様にどれだけ本当に価値を届けられるかということです。

   それをお客様の視点から考えていく。

   それ以外にないのです。

   価値ある企業となるために存在価値を高めるためには、2点が必要です

   「仕組とプロセス」(ハード)、もう一つは「意識」(ソフト)です。

   ですから価値ある存在企業となるためには、仕組みとそこで働く人、意識、この両輪が
   必要となり、このクオリティをアップしていくことです。

   お客様視点に関連して一つ大事なことは、CSです。

   CSというと、「うちはやっとるよ」という企業は多数あります。

   しかし、大多数の会社が「どうやって売るか」の売る側の視点です。

   「当社はお客様を大事にしている。昔からそうです」と自信をもっている社長も多いよう
   です。

   しかし、仕事に対する評価基準は「いかに売るか」だけです。

   社是・社訓に書かれていると、やっていると勘違いします。

   大多数の会社が社是・社訓でお客様第一主義を掲げていますが、役員会や会議で
   「お客様の満足」というテーマからスタートするところはあるでしょうか?

   多くが売上に関することからスタートしていないでしょうか。

   これは売上第一主義です。

   CS経営は、お客様に価値を届けることが役割
   ですから、お客様の要望、期待を的確に捉え、
   それに対して経営全体の仕組みを作り上げ  
   ることです。

   どんな会社(店)でも苦情は来ます。

   集まった苦情を経営全体の仕組みの改善に
   生かしているのでしょうか。

   また、このような仕組みがありますか。

   ないとしたらCS経営が行われていないので
   す。

   厳しい言い方をすると、お客様の声を無視しているということです。

   そして社員には「お客様を大事にしろ」と言う。

   これでは無理です。

   さまざまな所からお客様の声は集まってきます。

   まずお客様の要望、期待、苦情をどうやって把握するかです。

   現状で万全でしょうか。

   基本的にお客様の要望は、聞いたらわかるかというと、聞いてもわからないことが多いも
   のです。

   アンケートというのは意外と真実が出るようで出ないケースもあります。

   アンケート調査や満足度調査で難しいのは、なかなか本音が出ないところにあるのです。

   企業は何によって存在できるかというと「お客様」です。

   経営は何によってなされるのかというと当然「人」です。

   その人の質(判断力や対応力)を高めるということをどういうふうにやっているか。

   人に関しては自主性、創造性をどのように育んでいるかというのが一番のポイントに
   なります。

   どうやってやる気を出させるか。

   お客様との対応なども最後は一人ひとりの判断力になります。

   そのためには相手の本音を見抜く力が必要になってきます。
 
   では、どんどん変化する環境や状況に対応できるのは何か。

   システムでもITでもありません。

   人です。

   その「人」に基本の判断基準、価値観を明確に共有化しておくことです。

   これがリーダーの役割です。


   価値ある企業となるための一番の要は何か。

   経営幹部の一人ひとりです。

   リーダーシップの質の高さが全てなのです。

   「うちの従業員はデキが悪い、能力がない」というのは、自分自身に対して言っている
   のと同じです。

   従業員と本音のコミュニケーションがどれだけできているでしょう。

   建前で本当にお客様に素晴らしいサービスを提供できると思っていませんか。

   それでお客様に喜んでもらえますか。無理です。

   本音でお互いにコミュニケーションできるということが大事です。

   
  ■営業改革 

   売り上げ目標を押しつけて、精神論をぶつだけの社長は、何も考えていないに等しいと
   言えます。

   中小企業にとって、どうすれば商品が売れるのかを考えるのは営業の仕事ではなく、トッ
   プであるあなたの仕事なのです。

   そして、社長はマスコミを活用した広報活動(プレスリリース)を強化することです。

   大きなコストをかけてマス広告で、ターゲットに訴求できない中小企業にとっては、
   マスコミを活用することを経営戦略に入れる必要があり、トップである社長が広報担
   当者として広報活動を担います。

   顧客から信頼される強い営業力をつくる第一歩は、トップ自身が売れる理由、売れない
   理由を合理的に分析する姿勢を持つことです。

   販売不振を不況のせいにし、ただ担当者の尻を叩くだけの経営者は、営業の問題を
   会社全体の問題としてとらえていません。

   「営業改革なくして経営改革なし」と言われるように、営業改革となる営業力の強化を
   図ることが最優先課題です。

   トップはまず、商品を買ってくれる得意先のところに行って、なぜ自分の会社(店)と
   取引するのかをとことん聞いてみることが必要です。

   その話から自社(店)の強みを正しく認識し、営業
   に活かす仕組みを考えることが、最大の使命なの
   です。

   営業力を高めるのに欠かせない取り組みの
   1つは、情報の共有化を進めることです。

   営業担当者は顧客と接する中で、売れ筋商
   品やライバル社の動向、ニーズなど、様々な
   情報を集めてきます。

   しかし、これを組織的に吸い上げ、有効に活用
   する方法を考えなければ、営業部門全体の生産
   性は上がりません。

   その第1ステップとなるのは、営業活動の最も
   基礎的なデータといえる営業日報の活用です。

   営業担当者の間で、全員の日報を自由に見られるようにすれば、そこに書かれた情報を
   翌日の仕事に活かせるようになります。

   積極的な情報提供を促すため、書き込みの多い社員には、人事考課で高い点数を与え
   るように工夫する必要があるでしょう。

   顧客が取引先を選別する基準は、実は、ほんのわずかな気配りの違いであることが多い
   のです。

   礼状、日常の情報提供、営業担当者のマナーや身だしなみなどの態度。

   競争が激しくなると、商品そのものの違いや価格にばかり目を向けがちですが、それ以
   外の面での魅力づくりを徹底して考えれば、従来とは違った方法で局面を打開できます。

   これらのことを継続実践していくためには、先ほど述べた人事考課(営業における評価)
   について結果だけを評価するのではなく、「商談の進み具合を上司にきちんと報告してい
   るか」「お客様の要望を聞き、適切な提案をしているか」などのプロセス重視の評価
   方法をとることです。

   営業は地道な活動で、いわば農作業に似ています。

   成約(収穫)の時を迎えるためには、田畑を耕し、種を蒔いて水をやらなければなら
   ない。

   荒れた田畑の手入れをしなければ実りの秋は訪れないのです。

                        組織力強化マニュアルについてはこちら
   
  □「仮説」「実証」「検証」
   行き当たりばったりの営業活動からは「なぜうまくいったのか」「なぜ効果がなか
   ったのか」といった検証ができません。

   営業は科学であるといわれます。

   その事例として、セブン・イレブンジャパンの鈴木敏文会長が確立した「仮説と検
   証」です。

   セブン・イレブンの店舗の1日の売上高が、他社のコンビニより平均10万円以上も
   違う。
  
   鈴木会長の経営ポリシーである「基本の徹底」と「変化への対応」、機会損失を減らす
   ことけではなくて、買い手の感覚的な要素で選択する商品を置いておくことだそうです。

   その例として、

    ・運動会や町の催し物がある時には、仕入れ量を増やす。

    ・気温23度以上になる時にはビールの仕入れを増やす。

    ・気温20度以上では冷やしそばを仕入れる。

    ・気温1*度では、おでんなどの暖かい物が売れる。気温20度になった時点で、
     設備を撤去する。このため、4月には店舗から撤去。

   このように、仮説を立て、店舗で実証し、その結果を検証するというサイクルを徹底
   したことが、他のコンビにとの売り上げの違いが如実に物語っています。

   お客様にとっての価値(抱える問題、関心ごと)を見つけることが重要なのです。

   お客様の変化は常に起こっています。

   この変化に対して、機敏に対応する必要があります。

   鈴木敏文会長が言っている「仮説と検証」の「仮説」であり、言い換えるなら「タイ
   ミング」ではないでしょうか。

    ・法令の制定・改定

    ・災害(地震、風水害)

    ・年中行事(祭事、記念日)

    ・季節

    ・トレンド(社会問題:年金、介護、医療)

    ・労働問題(サービス残業、個人情報漏洩、賃金・退職金、コンプラ 等)

 
   「どういうときにお客様は反応するか」、「あなたの顧客はどんなことに悩み、どんな問
   題を抱えているのか」「あなたの扱う商品(保険)がお客様の抱える問題解決にどのよう
   に貢献できるのか(保険商品の特徴ではない)」「その商品・サービスは競合他社と、
   どう違うのか」、「なぜ、なたから購入しなければならないのか」、「あなたから商品を
   購入すると、どんなメリットがあるのか」

   これらの問いに対して答えられることが、あなたの収益アップにつながるのです。
    
  ■セールスレビュー(営業について再考する)   

   インターネット等の普及で世の中に情報が溢れ、お客様が持つ情報や知識が、時には
   営業担当者を上回ることさえあるという今の時代、営業に求められる役割も、以前とは
   変わってきました。

   さらに、購買の主導権は「企業(売り手)から、お客様(買い手)へ」と完全に移ってい
   ます。

   このような環境変化の中では、「売る」という行為ももちろん大切ですが、それ以上
   に「お客様から選ばれる」「お客様が買いたくなる」という「売れる」仕組み、“お客様
   視点に立ち”お客様を基点に営業活動そのものを考え・とらえることが重要になって
   います。
   
  □営業活動のレビュー(精査・見直し)

   部下に対して、次のような思いをされたことはありませんか?

    ・社会人としての常識がなく、業務の進め方に無駄が多い

    ・きちんとした報告がないので、日々の活動内容がわからない

    ・いつまでたっても営業成果につながらない

    ・面談回数・訪問件数を高めるよう指示しているが、なかなか実行に移せない

   しかし、これらは表面的な現象でしかありません。

   問題を解決するためには、まず問題の所在をはっきりさせる必要があります。

   問題を明確にしないまま、解決方法を当てはめても効果は期待できません。

   セールスの結果そのものより活動過程を見直すことが大切です。

   したがって、重要なのは数字そのものではなく、具体的な改善方法を示唆することです。

   たとえば、

    ・どうやって見込み客を見つけるのか(集客)、顧客リストはどのように手にいれるか

    ・アポイントメントの電話はどのようにかけるのがよいか(テレアポ)

    ・見込み客への効果的なアプローチには、どのような方法があるか(例:電話、
     FAX、手紙、メール、直訪) 

    ・見込み客に商品に対する関心を起こさせるプレゼンテーションとはどのようなものか
    クロージングにこぎつけるための決め手は何か

   といったような内容です。

   このような具体的な事柄を扱うことで、営業部門全体のセールスノウハウの蓄積にもつな
   がっていきます。

   そこで、問題の本質を探り当て、それにふさわしい解決策を得る有効な方法として個々の
   営業担当者の営業活動をレビュー(復習・再検討)することがあげられます。

   「セールスレビュー」は、担当者各人の毎日の営業活動の結果を上司と部下が1対1の面
   談を通して、問題点を抽出し、解決方法を考え、上司が今後の方針を与えるという指導・
   教育手法であり、日々の業務(営業活動)を教材にした非常に実践的な営業マン管理は
   「行動管理」が最大テーマであり、営業マンの行動を成果へ直結させることが上司として
   の課題です。

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