社長が変われば会社は変わる


  会社にとって利益より必要なものがあります。

  それは存続することであり、成長することです。

  そのためには『変化への対応』が欠かせません。

  そして、それを可能にするのは社長であるあなたしかいません。

  社長の「会社を変えなければならない」という決意には、当然会社を今よりもプラスの
  状態にもっていきたいという意味合いがあります。
   
  ■社長と経営者

   『「社長」は誰でもなれるが、「経営者」は誰でもできるわけではない』という言葉が
   あります。   

   多くの中小企業では、社長はトップ営業マンと言い換えてもいいのではないでしょうか。

   経営者は会社という組織を機能させていかなくてはなりません。

   会社を経営していくにはさまざまな問題が発生します。

   好景気の時代には名ばかり社長であってもやってこれたが、今は「経営者」でなけれ
   ば生き残り勝ち残れない時代の中にあります。

   
   この厳しい経済環境下で「経営者」が今、成すこととは何でしょう?

   このメルマガの経営指針にもあるように、

    (1)悪条件の中で改革推進できる者が真のリーダー(経営者)である。

    (2)改革とは、それを具体的に不動の決心、覚悟として確立しないと
       始まらない。

    (3)改革は、丹念に、一歩ずつ進め。本質的変化には時間がかかる。

    (4)まず自分が変われ、更に一歩変われ。

   この指針に基づいて考えてみましょう。


  ●経営していくための仕組みをつくる(個人の能力・勘・経験に頼らない)

   ○業務がマンパワーに頼らず、チームで機能するための手順書づくり

   ○社内の見える化を図り、ムリ・ムダ・ムラを排除

   ○営業を中心に他のすべての業務がリンクしている

   ○競合他社との違いを明確に打ち出すことがオンリー1への道
     (鶏口となるも牛後となるなかれ)

  ●営業に魔法の杖はない

   ○仮説→実証→検証を繰り返す
    過去には経営において「重厚長大」が主流でしたが、今求められる経営は   
    一歩一歩確実に「仮説→実証→検証を繰り返す」ことです。

   ○「売る」から「売れる」仕組みが欠かせない

    ・テクニックに頼らない。大多数のセンスのない人はスクリプト(台本)営業を実践

    ・収益の柱をもう1つ

    ・日報を「事後の報告書」から「営業活動計画書」として活用

    ・売る側の立場ではなく、「買う側の立場」で考える

    ・見た目は重要、5Sはもとよりハガキ、NL、会社案内は目に見える商
     品

    ・マーケット(商圏)は決して広げない(片道最大でも30分以内)

    ・場当たりな活動は百害あって一利なし

    ・紹介営業や富裕層向け営業は大切だが、まずは自社の体制作りが先決


   ●社内体制

    トップの仕事は、自身の任期をどこまでと考え、後継者を探し育成すること、 
    そして、マーケティング。

     ○役割分担を明確にする

     ○業務はシンプルに、特定の人に頼らず誰に代わってもできる体制作り

     ○会議朝礼、営業・内務業務の標準化、基本動作の徹底、これらを習得し体
       系化すれば自社のノウハウとなり、商品となる。

    常に考えなくてはならないことは、今自社(店)で実践していることが、どうしたら
    商品・サービスとして、お客様に提供したら喜んでもらえるかを考えることです。
    (このことが上記の収益の柱を作るヒントになります)

  □疲弊する教育体制   

   教育体制は今問題を抱えています。

   今まで世界に誇っていた電化製品やものづくり大国といわれている状況が変わろうと
   している。

   原因には熟練社員のノウハウの伝承や教育(訓練)の低下が挙げられる。

   目先の利益にのみに囚われ、自社にとって重要課題である教育が疎かになっている。

   教育の効果は時間がかかるのは言うまでもないことですが、だからといっておざなり
   にできないことは承知のはずです。 

   しかし実態は中小企業の多くで場当たりで無計画な教育が横行している。

   その原因に教育担当者の人数と能力の不足が挙げられます。

   この問題を解決しなければ、社内教育制度の内製化は不可能です。

      
  ■成功に必要なこと

   ビジネスの世界でもスポーツの世界でも成功を収めている人に共通することがあります。

   それは

   真似る」と「素直」です。

   最速で成功したければ成功している人を「真似る」のが一番の近道であり、それは
   あらゆる世界のあらゆる分野のあらゆる億万長者や成功者たちが証明してくれてい
   ます。

   カリスマ社長で有名な株式会社武蔵野の小山昇社長は著書(経営計画は1冊の手帳
   にまとめなさい)のなかで、『「他社からパクる」ことを決定する』があります。

   そこで小山社長は「真似こそ、最高の創造である」といっています。

    私は、自称「パクりの天才」です。「『株式会社武蔵野』の正式名称は、『株式会社盗
    品見本市』」と冗談めかして話すくらい、他社の真似ばかりしてきました。 

   多くの会社(店)が、自社(店)でゼロから物事を生み出そうとします。

   ですが、経験や実績が不足しているために、結局は途中で頓挫してしまい、諦め、
   やめてしまいます。

   だとしたら、すでにできあがっている物事を真似るほうが断然近道です。 

   独力で頑張って成果を出すことを目指すより、他社をまね成果を出すほうがいいと
   思いませんか。

   成功している企業に共通する点は「言われたことを素直に実行する」です。

   しかし、この言葉を行動に移す人はほんのわずかです。

   
   日本におけるイメージトレーニング研究・ 指導のパイオニアの西田文郎氏は、

    トップアスリートの特徴は、負けず嫌いであり、同時に素直であることです。
    負けず嫌いは、スポーツ選手にとって最も大切な素質です。
    けれど、選手が今以上に大きく伸びようとしたら、負けず嫌いだけでは十分ではあり
    ません。
    負けず嫌いの上に、“素直さ”がくっついた、「素直な負けず嫌い」であることが必要
    です。

   あるプロ野球監督も同じことを言っていました。

   「伸びる選手は言われたことを素直に実行する」です。

   しかし、今までにも言い尽くされてきましたが、「真似る」と「素直」を根気よく継続
   実行する人は100人中1人・・・1% と、言われています。

   言い換えると、「素直」に「真似る」を継続実行した人は100人に1人ということです。

   これが、100人中10人であれば成功の確率は低くなりますが、どの時代であっても
   この1%は普遍のようです。

   中小企業にとって前途は決して楽観できる環境ではありません。

   製造業ではメーカーの海外進出に伴って、零細下請けですら海外への進出を余儀
   なくされています。

   この厳しい環境の中で生き残り勝ち残っていくためにも競合他社(店)と同じことを
   していては勝ち目はありません。

   他社との徹底した違い(差別化)をアピールし、お客様から支持されることです。

   そのためにも、常に顧客視点(「私」ではなく、「あなた」)に立った施策を講じていく
   ことです。

   あなたが売っているのは商品というモノではありません。

   お客様の抱える悩み・問題の解決策を販売しているのです。

   その解決の手段としてあなたの商品・サービスがあることを忘れないでください。  

   どんな事業であっても「基本」は変わりません。 

   我流や場当たりなやり方からは何も生まれません。

   大切なことは「仕組みづくり」です。

   素直に真似ることから始めましょう。

   そして、あなたがやり続けた結果の先には成功という大きな果実が実っていることを
   信じてください。

   なぜなら、「人生は自分が思ったとおりにしかならない」からです。
   
  ■既往のシワ寄せ

   倒産の原因はさまざまあります。

   毎年1位は売上げ(販売)不振で、近年80%前後を推移している。

   その中で、「既往のシワ寄せ(赤字累積)」による倒産があります。(中小企業庁HP)

   業績が実は危機的状況であるにもかかわらず、先代や過去の財産がこれを見えづらく
   し、限界に到達したとき、急激なスピードで倒産に至ります。

   まさに、「ゆでガエル」の状態だったことを示し、「なぜ倒産したのかわからない」状
   況と言えます。

   こうならないためには、平素から自社の状況を定量的に把握し、「この数値がこうなった
   ら危険」という経営指標を認識しておく必要があります。

   倒産原因の1位である販売不振は大多数の中小企業が抱える問題です。

   一時的に収益を上げることはそんなに大変ではない。

   それを継続していくことが重要であり、そうでなくては経営は成り立ちません。

   継続していくためには社長個人の力では限界があり、そのためには組織の総力
   欠かせない。

   しかし、その組織が本来の機能を果たしていないのが中小企業の現状ではないだろ
   うか。

   目先の売上にばかり目がいってしまい、会社が存続していくために欠かせない人材
   育成、ES・CS対策、組織体制の見直し(各業務の改善)などの重要課題を先延ばし
   にしていることです。

   これらをおざなりにしておくことは、継続した収益の確保はもちろんのこと、コンプラ
   不祥事、ハラスメントなどの問題を引き起こし、最悪の事態を招きかねません。

   今日まで何んの問題もなく経営してきたことは、“たまたま”だと理解すべきでしょう。

   目先の収益確保ばかりに目がいっていると足元をすくわれかねません。
   
  ■問題だらけの職場

   職場では、「売り上げが思ったほど伸びない」、「部下の仕事にミスが多い」、「顧客か
   らのクレームが増え始めた」、といった困ったことが出てくる。

   会社は、常にこのようなさまざまな問題に取り囲まれています。

   経営者、管理者の仕事は、日々、将来に向けて、さまざまな問題を解決していくこ
   とです。

   問題があるというのは、企業が生きている証拠であるともいえます。

   「自分の組織ではすべて順調に推移しているので、何も問題がない」、という社長、
   管理者がいれば、むしろ問題です。

   時代とともに、顧客の志向が変化してきているのに気付かず、従来通りのやり方を踏
   襲しているうちに、「いつの間にかお客の数が少なくなった」という事態に陥るかもしれ
   ません。

   顧客への提案がことごとく受注失敗となるのは、「ライバルとの大きな価格差」にあっ
   たことに気付いていなかった、という怖さを私たちはいつも抱えています。
 
   管理者以上の立場になると、ふだんの仕事のなかから問題を発見して、素早く手を打って
   いかないと、会社の存続そのものが危うくなります。

  □職場、現状の点検

   社長、管理者自らが現場に出向き、自分自身の目で見て、点検するのが問題発見の基本
   となります。

   企業活動の最前線で起きている、不具合や問題点、担当者が困っていることなどから、
   問題を発見します。

   現場のちょっとした変化を見逃さず、部下の立場になって、その真意を「聴く」ことが肝
   要です。

   当初の目標・計画通りに業務が行われているか、基準・標準からの逸脱はないか、という
   観点で、自分が預かる職場の現状点検をするなかから、重要度・緊急性の高い問題があ
   ぶりだされます。

   社長、管理者自身が、本来あるべき「基準・標準」を頭に入れて、部下と一緒に現状を観
   て、それとのギャップを共有化するところから、問題が明らかになります。
   
  ■儲かる仕組み

   マスコミを活用して成功している中小企業は少なくありません。

   マスコミに取り上げられる中小企業の多くは自社でパブリシティ活動を行い、マス
   コミにプレスリリースしています。

   景気低迷の中、マスコミ(TV)では成功している企業の事例が多数報道されています。

   カンブリア宮殿、ガイアの夜明けなどを見ていて成功している企業に共通するのは「儲か
   る仕組み」ができていることです。

   それでは、「儲かる仕組み」をもつ企業に共通することとは何でしょう。

    ○競合他社と同じことをしていない

    ○自社の商圏を徹底して絞り込んでいる(距離、業種、性別、年齢 等々)

    ○お客様との距離(近い、接点が多い)

    ○お客様からの感謝・感動がある(自社・自店の強みを生かす)

    ○従業員の教育(訓練)が行き届いている

    ○従業員の笑顔(儲かっているから笑顔? 笑顔があるから儲かる?)

    ○サービス(かゆいところに手が届く、「これでもか」というくらいのお客様サービ
     ス)

    ○徹底したお客様目線(すばやい対応、マナー、身だしなみ)

    ○「ニーズ喚起」から「ウォンツ」への営業プロセス

   上記から見えてくるのは「お客様目線」「見た目(第一印象)」「おもてなしの心
   (Hospitality)」といった言葉ではないでしょうか。

   人は見た目が9割 (著者 竹内 一郎)でも、「会う回数が多いほど 好きになる」、「人は
   0.5秒で判断している」など。

   マーケットの規模に合わせたセールスが必要となります。

   小規模企業で、奥さんが専務という会社あれば、社長に好かれることはもちろん
   ですが、専務である奥さんに好印象を与え、好かれることです。

   これは個人のマーケットにおいても同じです。

   基本的な対策は「ハキハキした言動」「身だしなみ、笑顔」

   「たかが挨拶、されど挨拶」を忘れないことです。

   中堅規模の会社で各部門担当者がいる場合であれば、その担当者のメリットになる
   情報提供など。

   人は理屈では動かないことを理解しましょう。

   たったこれだけの行動が収益に大きく影響するのです。

   経済が右肩上がりの成長期には、我流(売る努力)であっても市場で通用した、幸せな
   時代でした。

   しかし、今の環境で今までのやり方を続けることは、羅針盤のない船で大海原を航海
   するようなものです。

   商売には原理・原則というものがあります。

   今、自社(店)のよい点は残し、羅針盤(仕組み)経営を導入することが船(会社)を
   安全に航海させるための絶対条件です。

   多くの経営者が売上げを伸ばすために、「売るための努力」を続け、経済環境が劇的
   に変化しても今までと何も変わっていない。

   ただ遮二無二がんばっているだけ。

   会社は組織です。

   自分ひとりでは限界があるから組織化したのです。

   せっかくの組織を十二分に活用せず、トップが、がんばれば、がんばるほど結果は悪
   くなるのです。

   トップが「やる」といったことをやっていたら、業績はいいし、やるべきことをやらず、
   やらなくていいことをやっているから業績が悪化するのです。

   商売に近道はありません。

   しかし、無駄な努力をしなくても、正しいやり方・努力の仕方はあります。
   
  ■経営者に求められる能力

   理想的な経営者の姿というのは、千差万別です。

   成功している経営者を評価するときに「あの人は強力なリーダーシップで社員を引っ張っ
   ていったから」や「あの人は社員のなかに自ら入っていって、共に努力する仲間のように
   接し会社を盛り立てたから」というタイプの人もいます。

   これは経営のスタイルの違いであり、一概にどのようなタイプが良いのかとはいえ
   ません。

   しかし、経営のスタイルは異なっても、成功した経営者には共通して備わっている
   能力があります。

   この能力が備わっていたからこそ、千差万別の経営スタイルのなかから、自社に最適なも
   のを選択することができ、それが会社(店)を成功へと導くことになるといえます。

   それでは、経営者に必要とされる能力とはどのような能力なのでしょうか。

    1.ビジョン策定

      社員を魅了する自社の経営ビジョンを明確にし、それを社員に浸透させ、全員に
      同じ目的意識をもたせることは経営者の極めて重要な役割です。

      単なる個々人の集まりであった集団を、同じ目的をもつ組織に変革することを意
      味します。

      同じ人数でも「組織」は「たんなる個人の集団」の何倍ものパワーを発揮します。

      経営ビジョンを明確にすることにより、企業経営実践のための強力な推進力とな
      る組織を構築することが可能です。

    2.人間的な魅力

      経営者は社内外において人を引きつける魅力が必要です。

      そのなかで人間的な魅力とは、経営者が今日まで培ってきた本質的な部分を指
      します。

      言い換えれば、過去の経験により築き上げられた資質で、勇気、忍耐力、明
      るさ、信頼感などがそれにあたります。

    3.コミュニケーション

      コミュニケーションカとは、自分が思っていることを客観的に認識し、それを相手
      の価値観、置かれている状況などに応じて適切に伝える能力と、反対に相手の
      メッセージを的確に読みとる能力のことです。

 


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