営業マンの行動管理 


  営業における行動管理は成果へ直結させるためのもので、企業にとって営業マン
  の行動管理は緊急課題です。 

  ここで言う行動管理とは、営業マンがサボらないよう、サボらせないようにし、まじめ
  に仕事をさせるための管理と言う意味ではありません。

  営業マンの「行動管理」は収益に結び付けるための行動計画表であり、情報収集の
  ためのものです。

  戦略転換期にある現在、営業担当者が業務遂行上の要となる戦術レベルで行うべき
  三つの営業マネジメントである「行動管理」「顧客管理」「業績管理」のうち、「行動
  管理」と「顧客管理」について解説します。 
   
  行動管理の重要性

   1.自部門の業績に責任を持つため

     2.部下を育成・指導・統率するため

   3.得意先・仕入先との信頼の絆をつくるため

   4.企業の行かんとする方向を見失わず判断をするため

   5.組織の活性化と人・物・金の管理を行なうため

   6.問題解決を行なうため

  何を、行動管理するのか

   (1) 業績の進度チェック・コントロール

   (2) 決定事項(指示・連絡)の実施状況

   (3) 臨店行動

   (4) 拠点監督・指導

   (5) 得意先・仕入先訪問

   (6) 営業同行による指導・育成

   (7) 会議並びに上司への報告

   これらの現状をつねに把握し、必要な対策を提示し、自らがまたは部下を指揮・
   統率して企業目的を達成して行くためには、マネージャー自らの「行動管理」が必
   要である。

   それも、その職責に応じた役割を全うすることが大切であり、月間・週間・毎日の
   行動に加えて経営幹部として、先行・先見・先手の行動パターンを習慣化すること
   が重要である。

  □行動パターンの定型化・標準化

   成果は行動の積み重ねであるが、その行動が思いつきであったり、衝動的であっ
   たり、また他因するものに振りまわされるものであってはならない。

   特に、「やらねばならない事」と「やったほうが良い事」については、『やらざるを得 
   ないシステム』をもって習慣化することが大切である。

   そのためにも、行動のパターンを定型化し、標準化することが大切である。

    (1) 行動パターンの定型化

      ① やらねばならない業務は何かを明確にする(定款業務は何か)

      ② その目的は何か(目標の設定)

      ③ そのための期間、期限、頻度は

      ④ 月間、週間、毎日の計画は

      ⑤ 実行、実施状況はどうか

    (2) 業務命令・指示・連絡の日常チェック

      企業においては、数多くの課題が山積みされている。

      その一つ一つを確実に、適正に処置して行くことが大切である。

      特にマネージャーとしては、最後まで完遂させて行くことが必要条件である。

  □行動管理上のマネジメントの要点

   ・ビジョンにもとづく戦略・戦術判断をせよ。

   ・決定事項すなわち、指示・命令項目を決めよ。

   ・所轄部門長、担当者へ具体的な指示・命令をせよ。

   ・中間または終了報告を励行させ、報告機会を与えよ。

   ・指示・命令は期限、ポイントを明確にせよ。

   ・記録せよ、記録させよ。

   ・現場への指示・命令内容を点検せよ。

   ・結果を評価し、ケジメをつけよ。

   ・ムダな資料、報告書を整理せよ。

   ・思いつき指示も指示のうちである。基本どおり、結果が出るまで徹底せよ。

   ・中間報告などの対策内容を重点に具体的に詰めよ。

   ・判断を下し、再指示、再命令を出せ。

   ・指示・命令の記録ノートをつくれ。

   ・出来ない理由を聞きすぎるな。

   ・決定事項の進度チェックで、行動をチェック・コントロールせよ。

  □行動の確認

   成果の階段に沿った行動を取っているかどうかを確認する手段としては、会議と
   日報が一般的です。

   会議やミーティングで週間・月間の訪問結果を報告させる場合は、密なコミュニ
   ケーションが可能だが、各個人の行動を確認・アドバイスしている間、ほかのメン
   バーの時間を拘束するのは効率的ではありません。

   その上、会議での報告を型決めすると、普段報告すべき事項ですら、会議まで待っ
   て報告してしまう傾向にあり、判断が遅れるデメリットが生じる。

   では、営業日報で行動を報告させる手法はどうだろうか?

   近年は営業支援ソフトで管理している会社も多いでしょう。

   毎日の報告を、ルーチンワークとして型決めすることは有効です。

   しかし、細かく設計しすぎて管理過多にならないよう、注意を要します。 

   また、上司が適切な返答を行わない場合や、入力情報が適切に生かされていない
   場合には、日報を書くこと自体が形骸化し、管理のために新たな仕事を生んでしま
   うことになりかねない。

   そこで、必要最低限の簡易型日報で管理し、アドバイスは会議を待たずに個別
   指導する方法を推奨します。

   そもそも成果を上げ続けている優秀な営業担当者と、新人営業担当者を同じ方法
   で管理しようとすることに無理があるのです。

   優秀な営業担当者に対しては、結果と方針に沿った行動かどうかを確認し、必要な
   場合に適宜アドバイスを与えれば十分です。

   新人の営業担当者に対しては、行動結果よりも、行動計画に対するアドバイスに
   重点を置く必要があります。

  □営業マンの成長条件

    ・相手業界固有の知識の修得(相手を知る)

    ・マーケティング営業の実行(「売る」から「売れる」営業)

    ・態度(基本動作、見た目の重要性)の体得

    ・行動力の発揮(準備に完璧を求めない)

    ・情報武装(「勘」「経験」による精神論営業からの脱却)があります。

   ここで第一に肝心なのは、テクニック・経験よりもマーケティングに基づいた行動力
   であり「効率的行動」です。

   第二に、「決められたことを、決められたとおり実行する『基本の遵守』にあります。

   第三は基本遵守をさせる「マネジメントの発揮」にほかなりません。

   “営業マンを信用しても、そのとる行動を信用してはならない”という考え方のもと、
   営業マン管理を実施することが大切なのです。

   1.トップ・上司による行動管理のポイント

    (1)何のために訪問するのか、その目的とネライを明
      確にすること。

      ①商談締結のための訪問

      ②新商品提案(販売)のための訪問

      ③配達のための訪問

      ④クレーム処理のための訪問

      ⑤集金・顧客先情報収集のための訪問

      ⑥有益情報提供のための訪問

     その目的によって指示・指導するポイントが違って
     くることを忘れてはなりません。

    (2)日報をチェックするとともに、適切なアドバイスを即刻行なうこと。

      ①翌日からの行動計画内容をアドバイス

      ②計画変更の指示

      ③計画訪問不履行の場合、その理由を確認

      ④決定した訪問計画を遵守させる

      ⑤訪問経路・順序・食事時間のとり方をアドバイス

      ⑥行動を標準化させる

    (3)行動効率を高める、良い仕事の習慣を体得させる。

      ①行動内容別に時間を記録させる。

      ②販売活動の内容を、目的・ネライ・目標・成果別に分析させる。

      ③行動予定は、時間別に計画表を作成させる。

      ④週間・月間別に活動実績を整理させる。

      ⑤営業マンとしての仕事の組織化が十分かどうか検討させる。

      ⑥営業マンによる見込み客評価から営業方針を決定する

   2.時間管理の徹底

     時間管理の徹底(チェックポイント)  

   3.成果に直結した営業マン管理

     成果に直結した営業マン管理(チェックポイント) 

 

   4.月間行動計画表の手順とポイント 

    月間行動計画表 

   5.行動管理10のポイント

     行動管理とは何か − それは成果重視の仕事のやり方そのものです。

     販売は理論ではなく実践であり、予定ではなく成果が大切であり、 会社が営業
     マンに求めているものは仕事の成果です。

     行動管理も、行動そのものが目的ではなく、行動を効果的に管理することに
     よって、その行動が生み出す成果を、質的にはよりよいものに、量的にはより
     大なるものにすることにその目的があります。

     そして行動管理は、誰かがやってくれるものではありません。

     営業マン自らがセルフコントロールしていく性質のものです。

     従って、やる気×行動管理の相乗効果が、業績向上の絶対条件となります。

     マネージャーは各営業マンがセルフコントロール出来るまで行動管理を積極的
     にマネジメントして行かねばなりません。
 
     行動管理のキメ手は次の3点です。

      ・ 時間を効率的に活用させる。

      ・ 目的・狙いを定めた販売活動をさせる。

      ・ 持てる力を重点集中する販売活動をすすめる。
     

   6.営業日報

    ・営業日報
      
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 部門責任者としての営業管理と行動管理 

   
    
  ■営業管理
   1.管理のポイント

     営業管理というと、「定例会議で目標数値に対する実績数値の進捗管理を行うこと」
     だと認識している営業マネージャーもいるようですが、営業管理はけっして実績数値
     の結果を追いかけるだけのものではありません。

     もちろん、営業の結果である実績数値が最重要であることに間違いはありませんが、
     実績数値の源泉となる営業活動そのものを管理することも重要です。

     つまり、目標数値を達成するために必要な活動がきちんと実施されているかどうか
     を管理することが大切なのです。

     このように、実績数値ではなく営業活動段階で営業担当者を管理するためには、営
     業担当者の活動スケジュールの管理を行うことが求められます。

     具体的な方法としては、月間の目標を週単位、日単位にブレイクダウンし、その目標
     に応じた活動計画がスケジュール化されているかどうかを確認するのです。

     たとえば、ある金融機関では月初に営業マネージャーが次のような項目について確
     認しています。

      □営業担当者ごとに当該月の目標金額を確認

      □当該月の目標金額に必要な見込み客がリストアップされているかどうかを確認

      □見込み客への営業プロセス別アプローチ計画が適正な時間配分で計画されて
       いるかどうかを確認

      □見込み客へのアプローチ計画が無理なく月間のスケジュールに落とし込まれて
       いるかどうかを確認  

      □月間スケジュールに基づいた週間スケジュールが策定されているかどうかを確認

   2.管理フォーマット

     前記のような営業管理を行うためには、適切な管理フォーマットを用意しておく必
     要があります。

     営業管理に欠かせない管理フォーマットは、スケジュール管理フォーマットと顧客
     管理フォーマットの2種類になります。

     スケジュール管理のフォーマットとしては「マンスリー(月報)」、「ウイーク
     リー」(週報)に加え、できれば「デイリー(日報)」も用意するとよいでしょう。

     また、顧客管理フォーマットは、毎月の見込み客を一覧できる「見込み客リスト」
     と、個々の顧客へのアプローチ状況を把握するための「顧客別営業プロセス管理
     シート」を用意しましょう。

   上司(営業マネージャー)は営業担当者を管理するために必要なスキルが求められます。

  ■行動管理

   1.何故、行動管理が必要か

    (1) 自部門の業績に責任を持つため。

    (2) 部下を育成・指導・統率するため。 

    (3) 得意先・仕入先との信頼の絆をつくるため。

    (4) 企業の行かんとする方向を見失わず判断をするため。

    (5) 組織の活性化と人・物・金の管理を行なうため。

    (6) 問題解決を行なうため。 

  2.何を、行動管理するのか

   (1) 業績の進度チェック・コントロール。

   (2) 決定事項(指示・連絡)の実施状況。

   (3) 顧客先・見込み客先訪問。

   (4) 営業同行による指導・育成。

   (5) 会議並びに上司への報告。

  これらの現状をつねに把握し、必要な対策を提示
  し、自らがまたは部下を指揮・統率して企業目的を
  達成して行くためには、マネージャー自らの「行動
  管理」が必要です。

  それも、その職責に応じた役割を全うすることが大切であり、月間・週間・毎日の行動に
  加えて経営幹部として、先行・先見・先手の行動パターンを習慣化することが重要となり
  ます。

  3.行動の定型化・標準化

   成果は行動の積み重ねであるが、その行動が思いつきであったり、衝動的であったり、
   また他因するものに振りまわされるものであってはなりません。

   特に、「やらねばならない事」と「やったほうが良い事」については、『やらざるを得な
   いシステム』をもって習慣化することが大切であり、行動の定型化、標準化は組織強化
   のためにも優先課題となります。

   (1) 行動の定型化

     ① やらねばならない業務は何かを明確にする。(定型業務は何か)

     ② その目的は何か。(目標の設定)

     ③ そのための期間、期限、頻度は

     ④ 月間、週間、毎日の計画

     ⑤ 実行、実施状況はどうか

   (2) 業務命令・指示・連絡の日常チェック業務処理メモ

    企業においては、数多くの課題が山積されています。

    その一つ一つを確実に、適正に処置して行くことが大切であり、特に部門責任者とし
    ては、最後まで完遂させて行くことが必要条件となります。

  4.行動管理上のマネジメントの要点

  5.営業同行による指導・育成

     (1) 同行指導の期待効果

     ① 得意先の現状認識

     ② セールスの現状認識

     ③ 得意先との信頼感アップ

     ④ ホット情報、ニーズ情報のキャッチ

     ⑤ セールスのパワーアップ

   (2) 同行のポイント

     ① 同行時の改善すべき点、注意すべき点は、その場で行なう現場主義をとる。

     ② 同行のチェックポイントによる判断資料を活用して、効果的・効率的な同行を
       実施する。

     ③ 対象者別同行のポイント。       

     ④ 帰社後、同行営業マンと意見交換の上、現地にて指導した点を今一度フォロー
       アップする。

     ⑤ 同行のチェック、フォローアップの内容を記録し、今後の動向をチェック、指
       導する。

   (3)同行時のチェック
    同行営業時のチェックリスト
     ・自社(店)の営業マンとしての基本動作は身についているか? 
      (礼儀作法、態度)

     ・顧客先との信頼関係は厚いか?

     ・顧客先とのコミュニケーションは充分か?

     ・顧客先の経営者、または担当者と良好な人間関係であるか?

     ・担当営業マンのどこが顧客先に買われて(好感、信頼)いるか?

     ・事前に話題となるテーマを準備しているか?

     ・営業マニュアルに沿ったセールスをしているか?

     ・販売商品の利点、お客様へのメリットを理解しているか?

     ・営業目的が充分先方に伝わっているか、理解されているか。

     ・顧客先の状況と、日常の報告に食い違いはないか。

     ・顧客先が我が社(店)に求めているものは何か?

    指揮し、指導する立場にあるものは併せて業績に責任を持たねばなりません。
    常に先手先手で行動し、部下を指揮しながら成果を積み上げるよう自身の行動
    管理が重要となります。
    精神論を振りかざし、叱咤激励するより「仕組みづくり」が早急に必要です。

  6.一日行動管理が基本 

   一年は365日、一月は30日、一日は24時間となっており、時間の積み重ねが一年と
   いう事になるのです。

   自分の行動をコントロール出来ることは、時間をコントロールする事である。

   マネジメントにおいてはこの「自己コントロール」が大切な要素となります。

   (1) 行動の先行管理

     ① 一日一勝
      その日やるべき事は、その日にやり遂げること。

     ② 一日二勝
      その日やるぺき事を成し、明日のための準備をすること。
       (翌日の行動予定を立てることも、一日二勝のひとつ)

     ③ 一日七勝
      翌週(7日後)のための行動を本日やり遂げること。

      部下を持ち、指揮し、指導する立場にあるものは併せて業績に責任を持たねば
      なりません。

      常に先手先手で行動し、部下を指揮しながら成果を積み上げるよう行動の一週
      間先行管理が重要となります。

  7.行動の評価

   職位が高くなり、職責が重くなるにしたがって、評価すなわち指導や忠告を与えてくれる
   者が減少してくるものである。まして自分の悩みや相談に応えてくれる機会も少なくなり
   ます。

   より良い仕事、より良い成果を出すためには、自らの能力を向上させることが大切です。

   (1) 管理者レポートを提出

     主任は課長に、課長は次長・部長に、部長は常務・専務に、常務・専務は社長に、
     というように管理者レポートを簡潔にまとめ提出し、評価とアドバイスをもらうこと
     が大切である。

   (2) 管理者レポートのフィードバック

     上司の所見をつけ必ずフィードバックすることが大切です。

     内容によっては、個人面接をし、その評価に対しての意見の交換とアドバイスを
     することが成果につながるのです。 

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