保険代理店経営と今後 


  大きな変化のうねりの中、損害保険、生命保険代理店を経営するあなたにとって厳しい環
  境にあることは既に承知のことです。

  過去のやり方考えは通用しない時代にあります。

  中でも、個人商店的経営をやってきたあなたにとって、「今後どうするか」の試練に立ち
  向かわなければなりません。

  保険会社との「おんぶにだっこ」の時代ではないということです。

  あなたは経営者として自身の仕事に誇りと責任を持たなくてはなりません。

  当サイトには一人親方から脱却し、事業経営に至るまでのプロセスを掲載してあります
  ので、参考にしてください。

  そして、代理店業を事業化していくそのためのアドバイスと思って聞いてください。

  今、最も重要なことは、保険代理店としての存在価値を創り上げ、高めていき、その
  価値をお客様へどのように提供していくか。

  言うなれば、自分自身の意識と行動の変革です。

  この変革こそが、これからの時代の「成功」を導き出すためのキーに他なりません。

  顧客満足(CS)の実行と「保険販売仲介業」から「問題解決のコンサルタント」へ改革
  していくことが重要なのです。
   
  ■代理店の経営

   あなたは「経営」してますか?

   大辞林によると、『経営とは方針を定め組織を整えて、目的を達成するよう持続的に、
   会社事業を営むこと。』とあります。

   代理店の個人商店から事業への変革は以前から叫ばれてきましたが、現状はどう
   でしょう?

   一人では限りがあるから人を採用します。

   従業員数が1人であろうが、他人を採用した時点から責任が発生し、組織の体を成します。

   事業を経営していくことは「税務、財務、労務、マーケティング(集客、新規顧客獲得、
   多種目販売、顧客維持)などさまざまな業務が加わってきます。

   現在、損保代理店の法人化は顕著で、個人代理店は年々減少を示している。

   代理店実在数は大きく減少傾向にあるが、募集従事者数は年々増加傾向に
   あります。   

   専属1店当たり募集従事者は4〜5人、乗合1店当たり募集従事者は30人となっている。

   これは機関代理店(上場またはグループ企業を持つ企業の、子会社の保険代理店:銀行
   など)の参入、ショップ型の影響が多いようです。

   小売業、外食産業がそうであるように、ショップ型代理店の経営形態は、チェーンオペ
   レーション(チェーンストア経営をとる業界での本部主導の標準化された店舗運営シス
   テム)である。

   まさに「数は力」の戦略です。

   それでは、これに属さない専業代理店の残された道は?

    (1)独立独歩で行けるとこまで行く

    (2)有力代理店の傘下に入る(委託型)

    (3)合併して存続を図る

   おおまかですが、この3点からの選択ではないでしょうか。

   どの道を歩むかはそれぞれの考えですが、それぞれの問題について考えてみましょう。

   (1)が今のところ多数ではないでしょうか。

   ここでは後継者や次にバトンタッチする場合の契約の存続といった問題が上げられます。

   後継者が、創業者の志を引き継ぐのは当然だが、経営に関する考え・やり方まで継承す
   るのは賛成しかねる。

   もちろんよいものは残し、後継者が今の考え・やり方を導入することを強くお勧めし
   ます。


   (2)は最近敬遠されてきています。

   受託代理店のコンプライアンス問題が表面化することで最悪の場合、委託代理店の業廃
   にまで発展しかねないというのがその理由です。 

   単に手数料体系の維持が目的ならやるべきではありません。

   (3)での問題は、人間関係があげられます。

   合併に関しては過去に多くの破談を見聞きしてきました。

   合併がうまくいかない理由として、

    ・合併して収保が増えれば満足。(手数料ランクさえ上がれば良い)

    ・従業員を増やす等の将来ビジョンが無い。(増収意欲が無い)

    ・お互いの顧客には干渉しない。(顧客管理が合併前と同じなら、顧客満足の効果
     はない)

    ・事務処理・精算等は別々。(効率化による営業時間の創出が出来ない)

    ・組織図がなく、トップが明確でない

   あなたがどのような経営環境を選択するにせよ、今のぬるま湯状態から脱することが先
   決です。
   
  □代理店にとっての仕組み

   「セルフイメージ」「営業のハウツー」「自己啓発」といったセミナーが盛んであるのは
   今も昔も変わりません。

   しかし、誤解を恐れずに言えば、小手先のテクニックを身に付けても経営における問題解
   決にはならないのです。

   まして、高度なテクニックを身に付けた主催者の話すことを、受講者が実践できるでしょ
   うか?

   特に営業業務において、個人の能力に頼ったやり方は賛成できません。

   能力には個人差があります。

   この個人差を埋め、能力の品質を平準化させることが事業運営に欠かせません。

   個人の能力に期待することなく、チーム(組織)力による経営こそが、今あなたが解決
   すべき課題ではないでしょうか。

   場当たりな業務推進は、労多く、リスク・コスト拡大を招きかねず、良いことはありま
   せん。

   今後、トップやスタッフの世代交代が急速に進む中で、仕事のやり方・考えも世代交代
   をしていかなければ、交代の意味がありません。

   私の知る限り、仕組みのある経営を推進しているところを知りません。

   確かにITの普及により保険会社関連の書類はペーパーレス化し、双方向(保険会社
   と代理店)の伝達がタイムリーになったことは確かです。

   しかし、ここで大切なことが抜けています。

       “顧客” です。

   顧客とあなたの双方向コミュニケーションこそ、増収に欠かせない業務なのです。

   もちろん保険に関する業務を軽視しているわけではありません。

   契約管理のためだけにPCを使うだけでなく、コミュニケーションのための道具として、
   PCの十分な活用が重要です。
   
  ■危機意識の欠如

   最近、保険会社さん、代理店さんからのセミナーやコンサル依頼のテーマが「組織化」
   に集中していると感じます。   

   たとえば、代理店さんでは「今までの個人商店から合併による組織を構築したい」、
   「従業員はいるが、生産性が芳しくない」、保険会社さん側からは「期待する組織力が
   発揮できていない」、「苦情対応、CS、業務の標準化ができていないので、同じミスや
   問題が発生している」などの問題です。

   もちろん、今までもこれらのテーマはありましたが、社会環境や経済の悪化に伴い、
   過去の考え・やり方が通用しなくなったことの表れではないでしょうか。

   依頼される「組織化」に関連して、「売り上げ」「業務の標準化」「合併」「人材育成」
   といったことが多数を占めます。

   これらの問題・課題についてはこのメルマガや弊社HPでも紹介しています。

   これらのテーマからもお分かりのように、保険会社も代理店に対して合併等を含めた
   組織化を推進しているが、組織といったハード(箱物作り)が先行し、組織に欠かせ
   ない人材育成や業務の標準化等のソフトの部分が欠けているようです。

   これでは組織とは名ばかりの烏合の衆と化してしまいます。

   複数の従業員を抱える多くの代理店にとって、その従業員を活かすことができず、
   売り上げアップの足かせになっています。

   これらを解決する対策が「仕組みづくり」にあります。

   いつも言っていますが、増収策に魔法の杖はありません。

   魔法の杖に代わるものがあるとしたら「仕組みづくり」しかないのです。

   私を含め、人はインスタントなものや方法を好み、面倒なことを嫌います。

   初めから終わりまで楽な方法があればいいのですが・・・。

   「初めは大変でも後が楽な方法」と「初めは楽で後から大変な方法」どちらを選びます
   か?

   他業界ではすでに危機に対してさまざまな対策を講じています。

   経済環境、少子高齢化、販売チャネルの多様化といった社会環境の悪化はご承知でしょ
   うが、対岸の火事ではありません。

   製造業などのように海外進出などの選択肢もなく、国内の限られた地域で事業運営してい
   かなければならない環境にある大多数の代理店にとって、生き残っていく対策は限られて
   います。

   営業会社(店)である代理店にとって継続した増収対策は緊急課題です。

   例えば、競合他社(店)の既契約者を奪取するとしまし。

   しかし、競合他社(店)の既契約者を奪取するには、その代理店と同じことをやって
   いては、その顧客にとって何のメリットもなく、あなたに代わるというリスクだけが残っ
   てしまいます。

   そのリスクをメリットに変えるキーワードが合併、差別化、組織化です。

   代理店業が個人商店でやっていける時代はとうに過ぎ去ったのです。

   代理店業は問題解決業であり、サービス業でもあるのです。

   規模の拡大を図るか、町の保険屋さん(痒いところに手が届く経営)を目指すかのどちら
   かしかありません。

   競合他社(店)との違いが明確であればあるほど、あなたの収益はアップします。

   違いとは、もちろん強み、USPです。

   その違いは当然お客様にとって、メリットと感じるものでなくてはなりません。

   他社(店)から「あなたに契約をお願いしたい」と言われる、そんな違い、強みを1つ
   でも持つことです。

   その1つの強みが大きな武器となり、あなたの収益を継続して押し上げてくれます。

   「なんだか面倒で難しそうだな」なんて思わないでください。

   そうしないと、あなたは同業他社(店)と同じ土俵(価格、商品のよさ、御用聞き営業で
   競う)で戦う羽目になってしまいます。
   
  ■次世代への継承のために

   団塊世代グループにも経営の交代が迫ってきている現状で、次に事業承継をして
   いくにも、あなたがやってきたやり方のまま渡すべきではないと思うのです。

   少しでも次のトップが引き継ぎやすい形の会社にして渡すことではないでしょうか。

   代理店主の平均年齢が65歳といわれている今、あなたに残された時間はそんなに
   長くはありません。

   どんなに小さな会社であっても、あなたの人生を賭け大切に育ててきた会社(店)です。

   その会社が次の世代にもスムースに継続して運営できる「仕組み」を会社につくる
   ことが、あなたに残された最後の仕事だと思うのです。

   現有の限られた資産の中で、組織を運営していくために欠かせない優先課題なのです。

   規模の小さな会社ほど仕組みが必要なのです。

    ・限られた現有資産で収益を上げていくため

    ・潤沢な資金に恵まれていないから

    ・人材を人財に育てるため

    ・優秀な人材(営業マン)に頼らなくても増収できるようにするため

    ・トップがマネジメント、マーケティングに専念できるようにするため

    ・マンパワーに頼らず、チーム力を育てるため

    ・トップの目が行き届き、トップダウンでスピーディにアクションを起こせるから

   多くの代理店が過去の延長線上から降りようとせず、販売手法にしても熱意・足で稼ぐと
   いった個人に頼った、マンパワー営業を続けてきています。

   せっかくあるPC・電話・ファックスといった文明の利器がありながら、これらを営業の
   道具として活用しようとしていません。

   多くの代理店が営業担当者個人に、顧客の川上から川下までの業務すべてを担当させて
   います。

   結果として、顧客への十分なサービスが行き届かず、増収はおろか顧客の流出をも招き
   かけない状況であるのです。

   仕組みのある組織では、全社員がそれぞれ与えられたポジションの中で役割を担い、チ
   ーム(組織)力により目標を達成していきます。

   世の中の環境は大きく変化しているのに、業務のやり方は一昔前と同じか、あるいはほと
   んど変わらないのが私が見てきた代理店業の実態です。

   確かにITの進化によってシステム化した部分はありますが、それは管理業務の一部に限
   られたものです。

   IT化だけがシステム化ではないことは承知のはずですが、残念ながらそれを実証してい
   るのはほんの一握りの会社(店)だけです。

  ■代理店に必要な経営

   一つのチームとしての会社で仕事をするからには、心から信頼できる人間同士の集まりに
   したい。

   多くが事業規模の小さな代理店にとっても、そういうチームは強力なのです。

   相性の合った人間同士の絆が強ければ強いほど、会社は強くなっていきます。

   極言すれば、代理店経営のトップは自分の性格をよくみて、相性が合わない社員にはやめて
   もらったほうがいいでしょう。

   蛮勇だが、そういう勇気も必要であり、それがお互いのためなのです。

   もともと社長は、相性が合わない人間を使って気苦労するために会社を始めたわけではない
   はずです。

   小さな会社の場合は、よきにつけ悪しきにつけ、トップの考え方や性格で運営されている
   からです。

   ですから、トップは結果にすべての責任を負うことになります。

   方針や指示がよくても、その理解の仕方や、やり方が悪ければ、それもまたトップの
   責任です。

   よって社長は、自分の方針をよく理解して動く人を育てる、あるいは集めない限り、
   チームとしての会社組織はスムーズに稼働しなくなり、結局は儲からなくなってしまい
   ます。

   そして、売上げが増えても人を増やさずに済ますことです。

   ほとんどの場合、売上げや作業が多くなると、それに合わせて社員数も増えていく。

   しかし冷静に考えれば、これもまたトップの性格に起因している現象です。

   経営の「基準」が、売上高や資本金、そして社員数を多くすることにあるため、トップの
   姿勢がどうしても拡大方向に向きがちなのです。

   しかも売上げがジリ貧状態にある時ほど、永続性のある売上げかどうか確認もせずに
   営業員を増員して、売上げをアップしようとする傾向が強い。

   人を増やさないようにするためには、

    1.社長は何名の社員を使うか? また自分が「何人の社員を使いこなせるか」を
      決めること。

      つまり、社員を定数に限定し、全員参加型の経営を行うことです。

    2.社内の仕事が増えて、こなせない状態になった時、どの作業を外部に委託する
      ことができるかを考える。

      仕事量がオーバーした場合、初めから社員を増やすのではなく、まず社内で
      消化できるかどうかを工夫し、次に外部への委託を考えてから、社員を新しく入
      れることを考えることです。

    3.トップ自身が「自社の売りモノは何か?」を、箇条書きできるように明確にさせて
      おく。


   人の「質」が重要であるとわかってはいるが、なかなかその質が向上しないのは、社内の
   人員を定数化していないことと、育成の仕組みがないことです。

   あなたが勝ち残っていくには、人材の育成にかかっています。

  □代理店にとっての“価値”とは

   あなたのもっている価値やサービスは何か、特に他の代理店と差別化できる強みは何か。

   これは次のように整理してみると良いでしょう。

    1.代理店として当然提供しなければならない基本的な価値、サービス(基本業務サ
      ービス)

    2.基本的な価値やサービスに付加して提供できる付加価値サービス

    3.これだけは、自社(店)しかできないと言える差別化サービス(USP

   この“価値”とは、扱う商品・サービスの『本質』と言っていいでしょう。

   言い換えるなら『付加価値』です。

   その価値やサービスは、誰が、どのような手順でお客様に提供していくのかの仕組みをつ
   くることです。

   これは必ず「行動」として明確化し、実践していかなければなりません。
    
  ■目標及び方向の明確化・共有化

   「成功する代理店」・「失敗する代理店」のパターンは、過去から数多く語られています
   が、自由化による競争が激化する現在・未来において、成功するために必要な要素
   について、いくつか取り上げてみます。

   今、最も重要なことは、代理店としての存在価値を創り上げ、高めていくこと。

   そして、その価値をお客様へどのように提供していくか。いわば自分自身の意識と
   行動の変革です。


   この変革こそが、これからの時代の「成功」を導き出すためのキーに他なりません。

   目標の重要性については、充分認識されていると思います。

   経営体制・販売戦略・事務の効率化の現状を捉え、対策を講じる必要があります。

   但し、現実的には日常活動の中で発生する様々な問題に対処するのが精一杯で、特に
   目標も持たずに、ただ漠然と過ごしている状況に陥りやすいのです。

   また本来、自分が実現させたいと願っていた夢すら見失っていることが多いのではないで
   しょうか。

   ここで、目標の持つ意味をもう一度考えてみましょう。

   まず目的地(ゴール)と現在地(スタート)が明確でないと、人は行動できないのです。

   単に、「自動車保険を売ろう」とか「既契約者の多種目販売を強化しよう」などと言われ
   ても、具体的に目に見える目標(新規台数や企業数)が明確でなかったり、その目的が
   はっきりしていないと、人は行動できません。

   もしくは動き出しても途中で方向を見失ったり、他のことに流されて終わってしまい
   ます。

   重要なのは、目標(ゴール)と現在の位置(スタート)をしっかりと認識することで
   す。

   現在の位置を充分把握できていれば、目的地に向けて進んでいく時に、その人にとって
   最善のコースを選択できるからです。

   どのコースが正しいか誤っているかではなく、目標に到達するために各々が解決すべき課
   題に対して、考え、工夫をしながら行動していくことが重要なのです。

   つまり、現状を充分認識しながら、目標や夢を具体的に持つことで、達成や実現に向けた
   能動的な行動ができるのです。

   組織においては、目標の意味や趣旨を他の従業員全員に納得してもらい、共通の認識と
   して浸透させる必要があります。

   個人代理店の場合はともかく、一人でも従業員を雇用している以上、自分と他人は同一で
   はないのです。

   複数の人間が存在する組織で最も重要なことは、一人ひとりが全く同じ目標・方法・意識
   をもって、あたかも一人の人間であるかのように、分業し、行動していくことです。

   一人ひとりの力が結集して一つになった時、その力はとてつもなく大きくなります。

   反対に、一人一人がバラバラになっている場合には、その人数分以下のパワーになって
   しまうばかりか、ここに組織の大きな落とし穴、リスクが発生します。

   一人でもスタッフを抱えた場合には、この「共有化」というプロセスには、一定の時間や
   エネルギーを費やすことが重要となります。

   営業社員だけではなく、事務社員も含めてすべてのスタッフに、日々話をしながら、又は
   朝礼や定期的なミーティングを開いて、彼らの役割・使命を明確に示すことです。

   経営者の考えが浸透し共有化されることで、従業員は自信を持って行動できるのです。

   自信を持った従業員全員の総力が、目標達成に向けて大きな原動力となります。

   目標は、

    ・目標は具体的に持ち、明確に示すこと。

    ・目標と現状を常に把握しながら、達成に向けた行動を実行すること。

    ・組織では、目標及び方法(方向)が共通の認識として全員に共有化
     されていること。

   益々、トップの強力な率先垂範が求められています。

  □利益を上げている代理店の特徴

    ・ 収入保険料に対して・・・常に目的意識を持ち目標計画を着実に実行

    ・ 取扱商品に対して・・・・保険商品を加工し、オリジナル商品に開発

    ・ 代理店という職業に対して・・・お客様の生命・財産を保全してゆく誇り

    ・ 自分自身に対して・・・他には出来ないサービス、マーケットを持つことの自信

    ・ 創意工夫・・・独自のツール・営業戦略による差別化策をもっている

    ・明確な目標を持っていて、その目標を実現させようとする強い意志がある

    ・協力者及び理解者を多く持っている

    ・他人にマネの出来ないようなマーケットを押さえている

   あなたが成功するには、いかに多くの人達に逢う(顧客との接点拡大)かが、秘訣でもあり
   ます。

   多くの人に会うとは

    準備した行動計画に基づき、ひたすら活動する習慣を身につけること

   多くの人と話すとは

    聞く人の立場に立って話す事を体得出来る技術を身につけること

   信頼感を身につけるとは

    充分な商品知識と周辺知識があれば、話法や態度に余裕が生まれてくること

   目標を立て、多くの人に逢い、多くの経験を重ね、決めたことを継続実行することが、
   結果的に成果に結びついてくるのです。

    収益を上げる魔法の杖はありません。

   確実に決めたことを決められたとおり継続実行することです。

   そのためには、シンプルで効率・効果のある方法を実行することです。

  ■事業化のための組織づくり

   今、あなたは代理店主としてどのような行動をとっていますか?

    1.自分の代で終わりにするので食べていければいい(無策)

    2.このままの体制で行けるとこまで行く(無謀)

    3.大手代理店の傘下に入る(他力本願)

   「大変だ、大変だ」 と言いながら何の対策も講じていない。

   今日に至るまで独立独歩(勝手気まま)でやってきたあなた。

   組織とは名ばかりの家業的な体制。

   代理店の多くがこんな状況ではないでしょうか?

   もちろん、代理店業を事業として運営している経営者もいます。

   しかし、それはほんのひと握りの代理店だけでしょう。

   今更言うことでもありませんが、他業界と比べ、組織化への改革は大きく遅れています。

   今や保険会社や代理店の理論だけでは通用しない時代、「顧客主導」の時代にあります。

   この対策がCSであり、同業他社(店)との差別化策であり、勝ち残る条件です。

   このキーワードを確実に実践するためにも組織化は避けて通れません。

   組織化を自身で図るのもいいでしょうが、それには大きなコストと時間がかかります。

   現状で実行可能で最善の方法が合併です。
   
  □合併におけるポイント

   合併を検討する際には、経営に対して自身と同じ価値観を持つ相手を選ぶことが大切
   です。

   また、合併前のミーティングでは、合併を通じてどのようなメリットを期待するのか、
   そのメリットを得る上での留意点に対してどのような対策を講じるのか、といったことを
   十分に議論してコンセンサスを醸成しておくことが大事です。

   合併が成功する場合には、「経営安定性」、「効率性向上」、「サービスレベルの向上」に
   関してさまざまな効果が期待できます。

   大切なことは、「自分のお客様」から「自店のお客様」へと意識を変えるようにお互いが
   努力することです。

   また、各人が新設代理店(会社)における役割に徹すること、営業戦略を策定し、実行する
   ことが大事です。

   しかし、今まで多くの代理店が行ってきた合併は規模(挙績)の拡大を図るだけのもの
   で、組織の体をなしていませんでした。

   安直な合併により、万が一破綻を迎えるようなことがあれば、お客様への信用ダウン
   等、大きなダメージを被ることになります。

   合併を成功させるためにも組織化を図るための合併手順に沿った対策を講じることが
   重要です。

  経営計画の実行と管理

  経営ビジョンの構築
   変化の激しい今の時代にあっては、3 年から5 年の中期のビジョンを検討することで、
   より鮮明なビジョンを描くことができます。

   ビジョンとは、中期の具体的な事業展開のイメージを描くものです。

   自社(店)の目指す姿であり、経営者と従業員で共有することもその目的の一つと
   なります。

   ビジョン構築は、経営計画作成の前段階に位置づけられます。

   また、ビジョンを実現するために日常の行動指針があり、これも従業員全員が共有し
   実行する必要があります。

  中期計画・単年度計画とアクションプラン(行動計画

   中期および単年度に取り組むべき優先事項を経営機能面と数値面に分け明確にします。

   数値面においては、経営機能面の充実をはかるための収入増を確保すること、および
   経営ビジョン達成のための数値目標を掲げます。

   単年度計画分については、行動計画を作成し、四半期(3 ケ月)ごとのフォローを行い
   ます。

  □行動計画の実行手順

   行動計画のプロセス内容(実施手順)を明確にしていきます。

   年間計画(目標)の達成に必要な具体的行動(アクションプラン)を四半期(先行管
   理
)、月間、週日報の計画とし、確実に実行することが目標達成に不可欠となり
   ます。

   (1)行動計画の各段階の担当者、必要な資源を明確にします。

     行動計画を実行するためには誰が、いつ行うかを明確にするための行動管理
     不可欠になります。

     また担当者に必要な教育プランの実施も必要です。(誰が、誰に、何を、いつまで
     に、教育するか)

   (2)行動計画の各段階の達成時期、達成すべき目標を明らかにします。

       目標の達成を測定できる評価項目を明らかにします。

     例)
      ・訪問件数        ・有効面談数        ・成約件数

      ・特約付帯件数     ・テレコール数       ・DM 発信数

      ・新規保険料       ・多種目販売件数     ・顧客情報作成枚数

      ・満期情報収集数    ・増額保険料        ・紹介獲得件数

      ・テレアポ獲得数    ・DM 返信数        ・新規獲得契約者数

  □プロセス実行の進捗管理

   代理店経営計画達成の鍵となるのは実行のプロセスを継続して実施していくことです。

   そのためには各プロセスを代理店経営の日常活動につなげて行動計画の各段階が進
   められているか管理し、見直すことが不可欠となります。

  目標設定時間管理    

   ・目標は具体的に明確に示すこと。

   ・目標と現状を常に把握しながら、達成に向けた行動を実行すること。

   ・組織では、目標及び方法(方向)が共通の認識として全員に共有化されていること。

   「目標を達成すために必要な要素」のうち、「目標設定」と同様に重要なのが「行動(時
   間)管理」です。

   目標を達成するための行動を限られた時間の中で実行していくことです。

   いつまでに、どれだけの行動をとっていくかは計画段階で非常に重要です。

   計画が明確になっていれば、中途での進捗状況の確認や修正が容易にできるからです。

   「限られた時間をいかに上手く使うか」が決め手になります。

   時間には限りがあります。

   一般的には、人間の行動は習慣によって規定されるので、常に優先順位を選別して行
   動する習慣が大切になります。

   目標を達成するために必要な行動を優先させることが、タイムマネジメントの目的であ
   ります。

   実際には、具体的に目に見える行動計画表が不可欠です。

   通常計画は長いものから1 年、6 ケ月、3 ケ月(先行管理)、1 ケ月(月報)、1
   週間(週報)、そして、その日1 日の計画(日報)へ降ろしていくのが正しいやり方
   です。

   また、計画はグラフや数字で(行動計画表)として具体的に描きます。

   計画表作成の重要なポイントは、「目標がハツキリしていること」「ムダ、ムリ、ムラ、
   のないこと」「最低限度を決めていること」が明確になっていることです。

   さらに、「空き時間の使い方」も決めておくことが大切です。

   突然の予定変更やキャンセル等で、あらかじめ立てた予定が狂った時に、結果的に無
   駄な時間が発生してしまうからです。

   効率良く目標を達成していくためには、いかに不要な仕事を排除していくかをいつも考
   えておく事です。

   我々はどうしても日常行動の中では重要なことよりも緊急なことを優先させがちです。

   そのために、行動を起こす前に、もう一度その仕事を今する必要があるか否かを振り
   返ってみる必要があるのです。

   その結果、本来やらなければならない重要な仕事をないがしろにしていることがよくあ
   るのです。

   判断の基準で大切なことは、重要性の高い仕事を優先させることです。

   その行動の結果として、目標の達成に近づくことができるからです。

   日々の行動管理の自己判断基準ポイントは、

    *身体を動かす前に、頭を使い仕事の優先順位を決める。
    *今やる仕事が新規の開拓よりも重要なことかどうか、もう一度考える。
    *その行動が目標に合っているか否かをチェックする。

  □ITの活用

   日常業務において、PCの活用は必要不可欠です。

   機械化は、「どのように継続的な増収を図るか
   といった戦略的な武器」になっています。

    *お客様とのリレーションシップの構築(顧
      客管理、契約管理)

    *新商品・新特約の保険料算出

    *見積書・申込書作成

    *データアップロード(更改・裏書)

    *E メールを活用した営業社員との情報交換

    *インターネットを活用したタイムリーな情報収集

    *顧客データの活用による新たなマーケット開発
      (多種目販売推進のための作業効率化:DM、
        情報収集)

   ITの活用目的で重要なことは、その機能・効用がCS(顧客満足)の実行に向けられて
   いることです。

   事務量の軽減により、販売活動の質と量に変化を生み出し、代理店の存在価値を創り
   出すための行動変革をサポートする重要な手段(道具)のひとつと言えます。

   まだ多くの代理店がITを管理業務としてしか活用していません。

   ITを営業の道具として活用することで営業の効率と効果を高めます。

   代理店の存在価値を創り出すための行動変革をサポートする重要な要因の一つと言え
   ます。

   お客様が満足できる価値を提供するための活用法とは、どのようなものなのか。

   お客様の立場に立った発想を大切にする必要があります。

   注意すべき点は、機械化はあくまでも手段であり、目的ではないことです。

   たとえば、自動車保険の既契約者に対して、何か有益な情報を提供したい。

   また、決算月が近い既契約法人に対して、退職金規定の見直しに関する情報を提供や
   見込み客の他社加入契約の満期日を管理して、「賢い自動車保険の加入方法を代理店
   ニュースで案内したい」と、いったあなたが実行したいことや目的を明確にして、その
   ためにITを活用できるかどうか、PCを使うことで複雑化・煩雑化の可能性もあります。

  着実に増収している代理店とそうでない代理店にはそれぞれ共通点があります。

  日常の行動面で、業務面で、精神面で、比較するとそれぞれほんの僅かですが差があり、
  この 「差」が勝敗を分けているのです。

  今、保険業界(保険会社・保険代理店)の経営環境は過去に類のない状況におかれてい
  ます。

  IT化による情報伝達の速度・量により、消費者が得る情報量はIT化以前と比べものになり
  ません。

  この変化により、お客様の価値観は保険会社、代理店、保険商品そのものに対する考え
  方、保険の加入方法に至るまで大きく変化してきています。

  お客様は固定されていた従来の保険会社・代理店・商品から完全に開放され、お客様自
  身の自由な価値観に基づき保険会社・販売チャネル・商品を比較検討し自分に最適なも
  のを自分の目で判断し購入する時代となりました。

  このような状況下で、金融機関全体をも巻き込んだ形で保険会社も従来の枠組みを超え
  た視点でのグループ化を図り、その生き残りを模索しています。

  保険会社の動きは事業費率の低減化により顧客サービスの向上に向けての対策である
  ことは言うまでもありません。

  まさに、マーケットのイニシアチブは完全にお客様が握り保険会社や代理店の理論だ
  けでは通用しない時代「顧客主導マーケット」の時代に入ったのです。

  しかし、保険代理店の経営に関する意識改革はどうでしょう?

  顧客主導という時代の今、お客様の求めている代理店像と何も感じていない代理店との
  間には大きな温度差があるのが実態です。

  さまざまな販売チャネルが台頭する時代にあって、代理店であるあなたは独自性を持っ

  た代理店として、他の販売チャネルとの差別化を図っていかなければ淘汰への道は時間
  の問題といっても過言ではありません。

  今、保険業界は変革の真っ只中にありますが、専業代理店の経営におけるやり方考え方は
  10、20年前となんら変わっていません。

  このように過去の延長線上で、「増収できない」、「多種目化が進まない」、「更改落ちを
  なくしたい」と悩んでみても、あなたの抱える問題は決して解決しません。

  無形の商品・サービスを扱う保険代理店業にとって一番の商品は人です。

  価格、商品内容に差異のない状況での差別化となるのはあなた、社員の品質です。

  人材の品質を向上させる基礎となるのが基本動作の習得であり、人材が『人罪』になるか
  『人財』になるのかを決定します。

  人材育成は小さな規模が多数を占める保険代理店業にとって最優先課題となります。

  そして、人材に限りがある中、営業の武器として電話FAX・PCといった文明の利器を
  活用することです。

  「新規開拓はやらない」、「業務は個人の能力に依存」、「無計画で場当たりな営業」、
  「安易な紹介営業頼み」、これでは増収どころの話ではありません。 

  保険代理店が正しい経営のやり方を実践すれば、おのずと継続的な増収は可能なのです。

  そして、今日に至るまでの疑問は、「なぜ皆売る努力ばかりして、売れる仕組みをつくるこ
  とをしないのだろう?」です。

  ここでは弊社が30年近く掛け構築してきたノウハウを公開し、少しでもあなたの経営の一助
  になればと願っております。 


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「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
多くあったことを、私どもは見聞きしております。
少しでも多くの企業が、このような危機に見舞われず、最悪の事態を招く
ことのないよう、私ども専門家集団は事業運営に欠かすことのできない
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